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 国土交通省は、今後の住宅・建築物の省エネルギー対策と建築基準制度の在り方について議論を始めた。2021年10月4日に社会資本整備審議会建築分科会と2つの部会の合同会議を開催。会議では国交省が7つの論点を提示し、委員に審議を求めた。

2021年10月4日の合同会議で国土交通省が7つの論点を示し、委員が意見を述べた。会議は2時間半に及んだ (資料:国土交通省)
2021年10月4日の合同会議で国土交通省が7つの論点を示し、委員が意見を述べた。会議は2時間半に及んだ (資料:国土交通省)
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 同省の検討会が8月の取りまとめで公表した、新築住宅・小規模建築物の省エネ基準への適合義務化や、基準の段階的な引き上げの進め方などがメインだが、変更されれば設計実務に影響が大きい検討項目も少なくない。

 例えば、小規模木造建築物では、高さの規定について審議を求めた。高断熱・高気密住宅では屋根の断熱材を厚くしたり、各階の天井裏に換気や空調用のダクトを設置したりするため、高さ方向の寸法が拡大傾向にある。構造計算適合性判定(適判)の対象とならないように「高さ13mまたは軒高9m以内」を守りつつ、上述のような仕様とすると、天井高が低くなるなど、居住性能が損なわれる場合がある。

高さ方向の寸法が拡大傾向にある高断熱・高気密の3階建て住宅(資料:国土交通省)
高さ方向の寸法が拡大傾向にある高断熱・高気密の3階建て住宅(資料:国土交通省)
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 防耐火では、18年の建築基準法改正で耐火構造などとする木造建築物の対象を「13m超」から「16m超」に緩和しており、適判についても対象とする高さの検討を求めた格好だ。

 これについて桝田洋子委員(桃李舎代表)は、「木造の構造計算ができる人材は限られる。3階建て程度なら、高さ16m以内は適判の対象外にできないか」と意見を述べた。