全1027文字
PR

 脱炭素社会への取り組みが活発になるなか、建築部材の木質化が進んでいる。大成建設は屋内用の木質フレーム「T-WOOD SPACE Light」を開発した。小断面の製材を組み合わせたユニットを接合して門型フレームを構成する。金物を使わずに接合部を固定するため、軽量で施工性がよい。2021年10月14日に発表した。

T-WOOD SPACE Lightのジョイント部の概要。綴(つづ)り材により生じる隙間に製材を互い違いに差し込み、ダボやビスで固定することで強固な接合にする(資料:大成建設)
T-WOOD SPACE Lightのジョイント部の概要。綴(つづ)り材により生じる隙間に製材を互い違いに差し込み、ダボやビスで固定することで強固な接合にする(資料:大成建設)
[画像のクリックで拡大表示]
T-WOOD SPACE Lightの軸材ユニットの構成。4本の製材を綴り材で間を空けながら一体化する(資料:大成建設)
T-WOOD SPACE Lightの軸材ユニットの構成。4本の製材を綴り材で間を空けながら一体化する(資料:大成建設)
[画像のクリックで拡大表示]
T-WOOD SPACE Lightの軸材ユニットと製材の断面比較。軸材ユニットは製材部分以外ほぼ空隙なので軽量化できる(資料:大成建設)
T-WOOD SPACE Lightの軸材ユニットと製材の断面比較。軸材ユニットは製材部分以外ほぼ空隙なので軽量化できる(資料:大成建設)
[画像のクリックで拡大表示]

 梁(はり)や柱となる軸材ユニットは4本の30mm角の製材を組み合わせた3層構成。これらを「綴(づづ)り材」と呼ぶつなぎ材を介して木ダボで一体化している。外形寸法は90mm角。軸材ユニットの1m当たりの重量は2.4kgと同じ外形寸法の製材の約2分の1の重量と軽量であるため、重機が使用できない屋内でも人力で長尺部材の運搬が可能だ。

 同製品は接合部にも特徴がある。軸材ユニット端部の空隙に3方から互いに差し込み、木ダボやビスで固定することで剛強な嵌合接合が可能になっている。差し込んだ30mm角の製材同士のめり込み抵抗を利用することで変形を防ぎ、簡素なディテールでありながら高い耐力を得ている。この高強度のフレームにより多用途での活用が可能になっている。

 軸材ユニットに用いる製材の寸法を変えたり構成本数を増やしたりすることにより柱や梁の構造性能を向上させることができる。例えば30×45mmの製材を5層に積み重ねると最大約8mのスパンが可能だ。軸材ユニット下部を土台などでつなぐことで、さらに構造性能を高めることができる。同フレームの採用にあたっては許容応力度計算で安全を確認する。