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 三菱地所は2021年11月11日、同社が東京の大手町・丸の内・有楽町(大丸有)地区に所有するビルで、富士山の噴火を想定した対策を実施すると発表した。火山灰が降った場合にも水道や空調設備を使用できるよう、ハード面の整備を進める。

三菱地所が富士山噴火への対策を実施する大手町・丸の内・有楽町(大丸有)地区(写真:三菱地所)
三菱地所が富士山噴火への対策を実施する大手町・丸の内・有楽町(大丸有)地区(写真:三菱地所)
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 三菱地所が内閣府の中央防災会議の報告書を参考に想定したのは、富士山が噴火し、西南西の風が吹く場合の被害だ。大丸有地区には1時間当たり5mmの火山灰が降り、最大で100mm堆積する。降灰開始後の数時間~2週間程度のうちに、上下水道や電力、鉄道などが機能停止に陥る可能性がある。

 こうした事態に備え、建物の上下水・雑用水用の水槽貯水量を最大限増やし、断水対策とする。屋上のルーフドレンに火山灰が入るのを防ぐための蓋を用意する予定だ。空調機のフィルターの予備も確保する。外気を取り込む部分のフィルターが、火山灰によって目詰まりを起こす恐れがあるからだ。防じんマスクや防護メガネなど、火山灰を清掃する際に必要な装備も備蓄する。

 このほか、避難誘導やビル機能の維持などについて行動手順を定めるなど、ソフト面の対策も進める。

三菱地所が定めた行動手順の概要。富士山の噴火後、降灰や電気供給などの状況に応じて、行動手順に基づき対応する(資料:三菱地所)
三菱地所が定めた行動手順の概要。富士山の噴火後、降灰や電気供給などの状況に応じて、行動手順に基づき対応する(資料:三菱地所)
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