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 野村不動産は、相模原市内で計画している超高層マンションを核とした「(仮称)相模大野4丁目計画」の建設に当たって、旧伊勢丹相模原店の躯体を一部再利用する。躯体(くたい)の再利用によって、建設時の二酸化炭素(CO2)排出量を減らせる。2021年11月9日に発表した。

「(仮称)相模大野4丁目計画」の外観イメージ(資料:野村不動産)
「(仮称)相模大野4丁目計画」の外観イメージ(資料:野村不動産)
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計画地では既存の建物の解体が進んでいる。正面奥の躯体が「(仮称)相模大野4丁目計画」で施設棟1~2階として再利用する範囲。正面手前に住宅棟を建設する。2021年11月18日撮影(写真:野村不動産)
計画地では既存の建物の解体が進んでいる。正面奥の躯体が「(仮称)相模大野4丁目計画」で施設棟1~2階として再利用する範囲。正面手前に住宅棟を建設する。2021年11月18日撮影(写真:野村不動産)
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 計画では、小田急線相模大野駅に程近い約1万200m2の敷地に、地下1階・地上41階建ての「住宅棟」と、店舗などが入る地下3階・地上2階建ての「施設棟」を建設する。延べ面積は約8万5000m2。構造種別は主に鉄筋コンクリート(RC)造と鉄骨(S)造で、一部に鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造を含む。売り主は野村不動産、設計・施工者は三井住友建設。22年2月ごろに着工し、25年3月に竣工する予定だ。

 野村不動産は、敷地に立っていた旧伊勢丹相模原店の既存躯体約7万m2のうち約1万5000m2の範囲を再利用し、施設棟に生かす。S造とRC造の躯体の撤去や新設に伴う環境負荷を削減できるメリットがある。既存躯体は山留めなど仮設材としても使用する。

 RC造の躯体を再利用するうえでは、ひび割れの発生箇所やかぶり厚さが不足している部分を補修し、65年の耐用年数を確保する予定だ。鉄骨のブレースを設置するなどの耐震補強も施す。

左は計画地に立っていた旧伊勢丹相模原店。1990年に竣工し、2019年に閉店した。右は「(仮称)相模大野4丁目計画」の断面図。赤い点線で囲った部分は、既存の建物が立っていた範囲のイメージ。既存躯体を再利用する箇所を赤く着色して示した(写真・資料:野村不動産)
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左は計画地に立っていた旧伊勢丹相模原店。1990年に竣工し、2019年に閉店した。右は「(仮称)相模大野4丁目計画」の断面図。赤い点線で囲った部分は、既存の建物が立っていた範囲のイメージ。既存躯体を再利用する箇所を赤く着色して示した(写真・資料:野村不動産)
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左は計画地に立っていた旧伊勢丹相模原店。1990年に竣工し、2019年に閉店した。右は「(仮称)相模大野4丁目計画」の断面図。赤い点線で囲った部分は、既存の建物が立っていた範囲のイメージ。既存躯体を再利用する箇所を赤く着色して示した(写真・資料:野村不動産)