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 大林組と素材ベンチャーのTBM(東京・千代田)は、軽量で環境負荷の低い天井材を共同で開発し、不燃材料の国土交通大臣認定を取得した。大林組が開発した金属箔複合シートと、TBMが開発した石灰石を主原料とする新素材LIMEX(ライメックス)を用いている。今後、塗装した製品でも不燃材料の大臣認定を取得する予定だ。2022年4月25日に発表した。

大林組とTBMが開発した「不燃化LIMEX製天井材」。上は金属箔複合シートを貼っていない面、下は金属箔複合シートを貼った面(室内側)。石灰石を主原料とする新素材LIMEX(ライメックス)は、レジ袋や食品容器といった様々な用途に用いることができる(写真:日経クロステック)
大林組とTBMが開発した「不燃化LIMEX製天井材」。上は金属箔複合シートを貼っていない面、下は金属箔複合シートを貼った面(室内側)。石灰石を主原料とする新素材LIMEX(ライメックス)は、レジ袋や食品容器といった様々な用途に用いることができる(写真:日経クロステック)
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 ライメックスは、石灰石の主成分である炭酸カルシウムなどの無機物を50%以上含んだ複合素材。石灰石とポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を加熱し、練り混ぜて製造する。TBMのLIMEX事業本部でエキスパートニュービジネスデザイナーを務める岡澤友広氏は「従来のプラスチック製品と比べて石油由来の樹脂の使用量を減らせるため、製造時のCO2排出量を大幅に削減できる」と説明する。

 大林組とTBMが開発した「不燃化LIMEX製天井材」の構成は次の通り。まず、ライメックスを段ボールのような3層中空ハニカム構造に加工し、天井材の基材となる中空シートをつくる。そして、この中空シートの片面にアルミニウム箔と薄葉紙(うすようし)から成る金属箔複合シートを貼って不燃化する。金属箔複合シートを貼った面を室内側に用いることで、火災時に金属箔が輻射熱(ふくしゃねつ)を反射し、基材の熱分解を抑制できる。大臣認定は21年12月に取得した。

 開発した天井材の厚さは約0.5cm。重量は約1450g/m2で、一般的なアルミ天井パネルの半分以下だ。取り付け用の金物を含めた重量が2000g/m2以下になるよう設計しており、特定天井の条件に該当しない。金属パネルや石こうボードなどと比べて軽いため、地震などで天井材が落下した際も被害を軽減できる。

「不燃化LIMEX製天井材」の断面。段ボールのような3層中空ハニカム構造だ(写真:日経クロステック)
「不燃化LIMEX製天井材」の断面。段ボールのような3層中空ハニカム構造だ(写真:日経クロステック)
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不燃化LIMEX製天井材の構成(資料:大林組)
不燃化LIMEX製天井材の構成(資料:大林組)
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