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 大林組は2022年8月24日、オーストラリアのシドニーに本社があるBuilt(ビルト)との共同企業体(JV)で、木造ハイブリッド構造としては世界一の高さ182mになる予定の超高層ビルの施工を受注したと発表した。ビルの事業者は豪不動産大手のDexus(デクサス)で、39階建ての超高層ビル「アトラシアン・セントラル」の新築工事になる。

木造ハイブリッド構造としては世界最高の高さ182mになる予定のビル「アトラシアン・セントラル」の完成イメージ(資料:アトラシアン)
木造ハイブリッド構造としては世界最高の高さ182mになる予定のビル「アトラシアン・セントラル」の完成イメージ(資料:アトラシアン)
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 このビルは、シドニーにあるイノベーションとテクノロジーの集積地区「Tech Central(テックセントラル)」の象徴となるものだ。高層階がオフィス、低層階にはホテルや店舗などを設ける巨大複合施設になる。オフィスフロアには、地元企業の豪アトラシアンなどが入居する予定だ。

アトラシアン・セントラルの事業者は豪不動産大手のDexus(デクサス)。計画地は技術集積エリアの「Tech Central(テックセントラル)」に位置する(資料:アトラシアン)
アトラシアン・セントラルの事業者は豪不動産大手のDexus(デクサス)。計画地は技術集積エリアの「Tech Central(テックセントラル)」に位置する(資料:アトラシアン)
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 敷地面積は約3500m2、延べ面積は約7万5000m2。地下2階・地上39階建て。地下2階~地上7階は鉄筋コンクリート造、地上7階~39階は鉄骨造と木造の混構造になる見込みだ。木造部分には、CLT(直交集成板)を用いる。22年8月に着工し、26年内の完成を目指す。

 アトラシアン・セントラルの設計は、米SHoP Architects(ショップ・アーキテクツ)と豪BVN Architecture(BVNアーキテクチャ)などが手掛ける。パースを見ると、格子状のファサードの内側に木質の柱や梁(はり)などが透けて見える外観デザインになっている。

屋内には木材をふんだんに取り入れる(資料:アトラシアン)
屋内には木材をふんだんに取り入れる(資料:アトラシアン)
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アトラシアン・セントラルの頂上部は階段状で、緑化が目立つ(資料:アトラシアン)
アトラシアン・セントラルの頂上部は階段状で、緑化が目立つ(資料:アトラシアン)
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 大林組は、22年3月に国内で純木造の高層ビル「Port Plus(ポートプラス)大林組横浜研修所」を完成させたばかり。建物の木造・木質化に意欲的だ。循環型資源の木材の利用と拡大を促進している。ポートプラスの建築などで得た知見を、アトラシアン・セントラルの施工に生かす。

 次ページには、木造ハイブリッド構造で世界最高層になるアトラシアン・セントラルがどのくらい大きいのか、既に発表または竣工済みである日本の主な木造建築物と比較した独自の表を掲載する。木造・木質化に関心が高い読者は、ぜひ参考にしてほしい。