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 2022年7月26日午後5時ごろ、名古屋市中区栄4丁目で建設中の超高層ビルの現場付近で歩道が陥没する事故があった。陥没の範囲は東西方向に約4.3m、南北方向に約8.6m、深さ約3.6mに達したものの、負傷者はいなかった。陥没の約3時間前、山留め壁からの出水を確認した施工者の竹中工務店は、歩道を仮囲いで立ち入り禁止としていた。

陥没した歩道の様子。埋設管があらわになっている。写真奥に見える灰色の仮囲いは、工事中に出水を確認した竹中工務店が陥没前に緊急対応として設置した(写真:名古屋市)
陥没した歩道の様子。埋設管があらわになっている。写真奥に見える灰色の仮囲いは、工事中に出水を確認した竹中工務店が陥没前に緊急対応として設置した(写真:名古屋市)
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 陥没したのは、名古屋市内を南北に貫く久屋大通沿いの歩道。隣接する現場では、地下5階・地上33階建ての超高層ビルの建設が進んでいた。プロジェクト名は「(仮称)中日ビル建替計画」。発注者は中部日本ビルディング(名古屋市)、設計・施工者は竹中工務店だ。

 事故当日は地下部分の掘削工事中だった。竹中工務店は午後2時20分ごろ、地下18m付近で南西側の山留め壁からの出水を確認。緊急対応として直上に位置する歩道を仮囲いで区画し、歩行者の立ち入りを禁止した。その後、仮囲いの内側で陥没が発生。事故発生から10分後の午後5時10分ごろ、同社は歩道を管理する名古屋市中土木事務所に通報した。

 出水に伴って歩道下の土砂が現場側に流出し、陥没したとみられる。市道路管理課の白井常雄路政係長は、「出水による土の緩みがどこまで広がっているか、調査方法も含めて検討する必要がある」と状況を憂慮する。

 陥没に伴って、歩道に埋設されていた下水道管も損傷した。市上下水道局技術本部管路部東部管路センターの春田大喜主幹は、「周辺から本管への流入を止め、周りの既存管網で下水機能を維持している状況だ」と話す。

中日ビルの完成イメージ。地上33階建て、延べ面積11万7000m<sup>2</sup>の超高層ビルだ。2023年夏ごろに竣工予定(資料:中部日本ビルディング)
中日ビルの完成イメージ。地上33階建て、延べ面積11万7000m2の超高層ビルだ。2023年夏ごろに竣工予定(資料:中部日本ビルディング)
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