大成建設は、AI(人工知能)を用いて制振装置の一種であるTMD(チューンド・マス・ダンパー)の仕様や配置を最適化するシステム「T-Optimus TMD(ティー・オプティマス・ティーエムディー)」を開発したと2022年9月27日に発表した。このシステムを用いて設計することで、TMDの設置台数を減らし、オフィスなどの床振動を効率的に低減できる。
同システムでは、生物の進化の過程を模倣し、膨大なパラメーターの組み合わせから最適解を導き出す「進化計算」を用いている。TMDの仕様のうち、ばねの硬さと減衰材の性能を最適化できる。
大成建設は、歩行などによって8ヘルツ(Hz)帯で大きな床振動が発生していた鉄骨造2階建ての工場事務所棟の2階で効果を検証した。