2022年10月から12月上旬までの間に、幼児が集合住宅の上階から転落死する事故が、報道されたケースだけで4件も起こっている。このうち2件はバルコニーの手すり壁を乗り越えるという、集合住宅での事故に多いパターンとみられる。残り2件のうち1件は共用廊下からの転落、もう1件は出窓からの転落という比較的珍しいケースだった。
共用廊下からの転落事故は、10月22日に14階建ての都営船堀1丁目第2アパート(東京・江戸川)で発生した。
この都営住宅に住む4歳の男児が、12階の共用廊下の手すり壁を乗り越え、都営住宅の出入り口部分の屋根に転落したとみられる。都営住宅の住人によると、一緒に遊んでいた友人を12階から見下ろしていた最中の出来事だという。都によると、都営住宅の共用廊下から転落死する事故が発生したのは初めてだという。
共用廊下の手すり壁は上端高さが約1.2mで、歩行補助手すりが約80cmの高さに取り付けられていた。補助手すりから手すり壁の上端までは、わずか約40cmだった。また、手すり壁の上には一定の間隔で2本の支柱を立て、防風スクリーンを設置していた。