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 国土交通省は計80億円を投じて、建築分野におけるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)活用を後押しする。中小事業者が連携して進める建築プロジェクトを対象に、BIMモデル作成などに要する費用を補助する予定だ。2022年12月2日に成立した22年度第2次補正予算に計上した。

国交省は2022年度第2次補正予算に「建築BIM加速化事業」と銘打って80億円を計上した。名目は「新しい資本主義の加速」(出所:国土交通省)
国交省は2022年度第2次補正予算に「建築BIM加速化事業」と銘打って80億円を計上した。名目は「新しい資本主義の加速」(出所:国土交通省)
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 BIMとは、コンピューター上に作成した3次元モデルに、コストや仕上げなどの属性データを付与した建築物のデータベース。同省はこれまでも、BIMを活用したモデル事業に対して年間2億円程度の国費を投入してきたが、物価高などを踏まえた政府の総合経済対策に位置付け、予算規模を一気に40倍に増やした。

 国交省住宅局建築指導課の宿本尚吾課長は「中小事業者にBIMの社会実装を広げてもらうことを念頭に支援していく。これまでは年間2億~3億円という予算で堅実に進めてきたが、今回は経済対策の中に位置付け、社会実装を進めるために大きくかじを切った」などと説明する。