外壁活用で太陽光発電の需要拡大に備える
新工法の共同開発は、21年春から始まった。きっかけは、AGCがサンジュールの事業を通じて、太陽光発電の重要性や需要の高まりを感じたことだ。建物の屋上や窓だけでなく、大きな面積を占める壁部分を創エネルギーに活用することで、建物のエネルギー自給率の向上に大きく貢献できると考えた。そこで壁材メーカーのノザワに、アスロックを下地代わりに使う太陽光発電パネルの設置方法を相談した。
AGC建築ガラスアジアカンパニー日本事業本部によると、試験販売は中小規模の建物を対象に5件程度になる予定だ。23年中に施工する計画である。
押し出し成形セメント板が使われる建物の壁面積の需要のうち、日射を期待できる面積を概算すると、新工法に対して年間で約20万m2の潜在需要があると両社は試算している。