トヨタ不動産(名古屋市)と三井不動産は2023年2月1日、トヨタ自動車が保有していたトヨタ自動車東京本社ビル(東京・文京)を共同で取得したと発表した。取得額は非公表だ。取得に伴い、名称を「トヨタ東京ビル」に変更する。
トヨタ自動車東京本社ビルは、JR水道橋駅とJR飯田橋駅からそれぞれ徒歩5分の場所にある鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)、地下5階・地上19階建てのオフィスビルだ。敷地面積は約7900m2、延べ面積は約4万9200m2で、1982年1月に竣工した。設計は日建設計、施工は大林組、竹中工務店、清水建設だ。83年にBCS賞を受賞している。
取得後の持分割合は、トヨタ不動産が90%、三井不動産が10%。両社が連携して同ビルを運営する。トヨタ自動車は、売却後に賃貸契約を結ぶリースバック方式で、引き続き入居する。2023年6月からは、日本サッカー協会(JFA)が4~7階の4フロアに入居する予定だ。トヨタ不動産総務部は、「現時点で建て替えの予定はない。そのまま使っていく」とする。
なお、トヨタ自動車は東京本社の移転を視野に入れている模様だ。「現時点では未定だが、検討中」(トヨタ自動車広報部)。移転先は、京浜急行電鉄がトヨタ自動車を共同事業者と位置付けてJR品川駅西口地区の「SHINAGAWA GOOS(シナガワグース)」跡地で開発を進めているオフィスビルになるとみられる。竣工は26年度の予定だ。