
ニュース解説:建築・住宅
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庁舎の袖壁に使えるCLT部材、国交省が試設計で構造評定を取得
国土交通省は、鉄筋コンクリート(RC)造の柱にCLT(直交集成板)パネルの袖壁を設けた中規模庁舎の設計例を示した。構造評定を取得し、構造安全性を確認済み。CLT現しの混構造だ。
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健康に寄与する住宅の認証制度、山下PMCが理研の研究者らと開始
建築のプロジェクトマネジメント(PM)などを手掛ける山下PMC(東京・中央)は、心身の健康に着目した新たな住宅向け認証制度を開発し、提供を開始したと2022年10月28日に発表した。科学的なエビデンスに基づいて設定した評価項目で住環境をチェックし、住人の心身の健康に寄与するかどうか評価する。
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サッカーW杯がカタールで開幕、日本代表戦が開催されるスタジアムは?
サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が2022年11月20日(現地時間)に開幕した。7大会連続出場を成し遂げ、初のベスト8入りを目指す日本代表は、1次リーグE組に入り、ドイツ、コスタリカ、スペインと決勝リーグ進出をかけて対戦する。観戦時には、試合が開催されるスタジアムにも注目したい。
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清水建設の門形建設3Dプリンター、長さ20mの埋設型枠を現場で印刷
清水建設は、建設現場で構造物を印刷できる門形の建設3Dプリンターを開発したと2022年9月30日に発表した。同社は、建設中の自社施設「(仮称)潮見イノベーションセンター」(東京・江東)の現場にプリンターを持ち込み、建物の柱をつくるための埋設型枠を印刷した。
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改正所有者不明土地法を施行、不発の「地域福利増進事業」をテコ入れ
さらなる増加が見込まれる「所有者不明土地」をいかに管理し、活用するか――。2022年11月1日、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の一部を改正する法律」(以下、改正所有者不明土地法)が施行された。「地域福利増進事業」の対象を追加したほか、市町村長による代執行制度を創設した。
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日本ハム新球場に天然芝を施工、工事進捗は97.5%に
プロ野球・北海道日本ハムファイターズが2023年3月から本拠地とする「ES CON FIELD(エスコンフィールド) HOKKAIDO」が、完成を間近に控える。22年10月末時点の工事進捗は97.5%に到達。11月3日には、球場内部を報道陣に公開した。
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建設RXコンソーシアムに大林組が加入、会員132社の大所帯に
建設ロボットやIoT(モノのインターネット)分野の研究開発を共同で実施するために、鹿島と竹中工務店、清水建設が中心となって2021年9月に設立した「建設RXコンソーシアム」が指示を集めている。3社は22年11月1日、大林組と高松建設が新たに正会員に加わったと発表した。
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建設中の川崎市新本庁舎24階で起こった火災、鋼板の切断時に断熱材に引火か
2022年10月25日午前11時ごろに、建設中の川崎市新本庁舎で発生した火災。地上24階の天井裏に設置してあった断熱材から出火した疑いがある。負傷者などはいなかった。施工者の大成建設は日経クロステックの取材に「再発防止策を作成し、火気使用について作業員一人ひとりに指導を徹底する」などと回答した。
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大成建設とカネカ、バルコニーのガラス手すりと一体化した太陽光発電システムを開発
大成建設とカネカは2022年10月11日、ガラス手すりと一体化した太陽光発電システム「バルコニー用『T-Green Multi Solar』」を開発したと発表した。一般的に超高層マンションでは屋上に太陽光パネルを設置しているが、屋上には設備機械などがあり設置できるスペースが限られ、発電量も限られて…
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鹿島が高級不動産売買や賃貸の新会社、「並木館銀座」「CURA銀座」を190億円で取得
鹿島が高級不動産開発を強化する。同事業に特化した100%子会社「イートン リアルエステート」を設立。英グロブナーの日本支店から、東京・銀座のビル2件を合計約190億円で取得したことを明らかにした。
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東久留米市の「富士見テラス」で不始末続々、確認申請せず建設
国土交通省主催の「関東の富士見百景」に選定された「富士見テラス」を併設する東久留米駅西口昇降施設で、次々に問題が発覚している。建設時に確認申請をしておらず、市道上に立っており、富士見テラスの耐震強度が不足しているなど、不始末のオンパレードだ。
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裾野市のスプリンクラー事故で調査委員会設置へ、被害総額は億単位
静岡県裾野市の市民文化センターで、大ホール舞台の天井にあるスプリンクラーが突然作動し、反響板や舞台装置、グランドピアノ、オーケストラの楽器などが被水した事故から約1カ月。市は2022年10月27日に会見を開き、原因究明に向けて事故調査委員会を設置すると発表した。オーケストラへの補償や警察への被害届…
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VUILDのデジタル木材加工技術で古い別荘にサウナ追加
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULLは2022年10月12日、空き家になっている古い別荘を改修し、貸別荘として運用する実証実験を開始したと発表した。栃木県那須町エリアで、プライベートサウナ付きの貸別荘「rinne(リンネ)」の提供を、同年10月25日から開始し…
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中外製薬の新研究拠点が竣工、300mの長廊下でイノベーション促進を図る
中外製薬は2022年10月15日、新たな研究拠点である「中外ライフサイエンスパーク横浜」の竣工を迎えた。静岡県御殿場市と神奈川県鎌倉市にある2つの研究施設を1カ所に集約して、創薬研究の機能強化を図る。10月20日に報道機関向けの見学会が開催されたので、竣工したばかりの現場からリポートをお送りする。
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経産省が断熱材の性能基準を見直し、建材トップランナー制度の新目標
経済産業省は、建材トップランナー制度における断熱材の新たな目標基準値を発表した。グラスウールと押し出し法ポリスチレンフォームの基準値を5~6%程度引き上げる。
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熊本県小国町の原木市場で1000枚の入札票を電子化、アステリアのツール利用
熊本県の小国町森林組合は、2022年10月17日に開催した原木市場で電子入札アプリを本格導入した。ソフトウエア開発を手掛けるアステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」で開発。約1000枚の入札票を電子化した。
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資材高に揺れる万博・大阪パビリオン、竹中工務店が「マイナス153点」で受注の珍事
2025年開催予定の大阪・関西万博で大阪府や大阪市などが出展する大阪パビリオンに資材高騰が影を落としている。建設費は当初より約40億円増え、約115億円になる見通し。建設工事のプロポーザルでは竹中工務店をマイナス153点で選定するなど異例の事態が続いている。
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「糸島の環境住宅」、九州大学BeCATとJR九州住宅が連携
九大BeCATの挑戦(後編)
九州大学の建築研究教育センター「BeCAT(ビーキャット)」による、初の社会実装プロジェクト「糸島の環境住宅」。「九州の気候を活かしたZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」をテーマとする。センター長の重松象平氏をはじめとする教員の指導のもと、大学院生が設計した住宅を、JR九州住宅(福岡市)が建設した…
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徹底した防音対策、東京ミッドタウン八重洲にある学校の工夫とは?
都心部の小学校では、その周囲を高い建物が取り囲むケースが少なくない。そのため騒音対策や防犯対策などの取り組みが重要となる。JR東京駅前に立つ大規模複合施設、「東京ミッドタウン八重洲」にビルトインした中央区立城東小学校では、数々の工夫が盛り込まれていた。
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九州大学BeCAT、建築と環境に関する知見の社会実装を目指す
九大BeCATの試み(前編)
九州大学の建築研究教育センター「BeCAT(ビーキャット)」が、初の社会実装プロジェクトを完成させた。教員の指導のもとに大学院生が設計し、JR九州住宅(福岡市)が実際に建設、販売する環境住宅だ。2022年10月1日に開催された完成見学会での報告に基づき、「BeCAT」が目指すものと、第1号プロジェ…