
ニュース解説:建築・住宅
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ハイテク建築の第一人者、リチャード・ロジャース氏が死去
英国の建築家リチャード・ロジャース氏が、2021年12月18日に死去した。88歳だった。死因は明らかにされていない。ロジャース氏は1971年にレンゾ・ピアノ氏をパートナーに迎えて、仏パリの文化施設「ポンピドゥー・センター」の国際コンペを勝ち取ったことで一躍世界から注目を集めた。
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感染症対策と省エネを両立、竹中工務店が局所換気量調整システムを開発
新型コロナウイルス感染症対策として換気が注目されるなか、竹中工務店は人と人の距離から「密」を検知して局所的に換気量を調整する制御システムを開発。大阪市中央区に立つ御堂ビルディングの会議室に設置した。
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竹中工務店がアマゾンのクラウド「AWS」全面採用、22年度に全業務をデジタル移行
アマゾン ウェブ サービス(AWS)ジャパンと竹中工務店は2021年12月16日、竹中工務店がAWSのクラウドサービスを全面採用し、その上に「建設デジタルプラットフォーム」を構築していくと発表した。竹中工務店は22年度中に、全業務をデジタル化する目標を掲げている。
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LIXILが本社移転で面積9割減、技術結集した新棟はわずか2年で売却へ
LIXILとグループ会社の一部は、2022年8月にWINGビルから住友不動産大崎ガーデンタワーへ本社を移転する。21年12月6日の発表後、土地と建物の売却手続きを始めた。同社は2年ほど前にWINGビルに移転したばかりだった。
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東京ドーム大改修、1000m2超のビジョン新設などで新たな観戦価値を提供
読売新聞グループと読売巨人軍、東京ドーム、三井不動産は2021年12月13日、東京ドームで過去最大規模のリニューアル工事を実施すると発表した。球場内に面積約1050m2のメインビジョンを新設したり、バックネット裏の観客席を増設したりするなどして、新たな観戦体験の提供に取り組む。
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清水建設とソニーが「6脚車輪構成」ロボ実験、虎ノ門・麻布台PJで巡回監視を検証
清水建設とソニーグループは2021年12月14日、建設現場の巡回や監視といった施工管理を効率化するロボットの共同実験を開始した。清水建設が施工中の「虎ノ門・麻布台プロジェクトA街区」に立つタワービルが対象。「6脚車輪構成」の移動ロボットの性能を評価する。
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カンプ・ノウなどの改修に約1950億円、総事業費を2倍以上に見直し
欧州で最大規模を誇るサッカー専用スタジアム「カンプ・ノウ」が拡張に向けて本格的に動き出す。同スタジアムを拠点とするFCバルセロナは2021年10月18日、カンプ・ノウを中心とした周辺地域の再開発計画「エスパイ・バルサ」の見直し案を公表した。
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建基法や建築物省エネ法などを大改正へ、「4号特例」の見直しも
国土交通省は2021年12月7日、社会資本整備審議会の建築環境部会と建築基準制度部会を合同で開催し、今後の住宅・建築物の省エネルギー対策と建築基準制度の在り方に関する報告案を示した。
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原爆ドーム背後の建築物に高さ規制など、広島市が景観計画改定
広島市が景観計画を改定し、原爆ドームの背後の建築物と工作物に対する規制を強化する。2021年11月25日に発表した。視点場からの距離に応じて建築物などの高さを斜線状に制限する「原爆ドーム北側眺望景観保全エリア」を設定したのが柱だ。22年1月4日に施行する。
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米国で3Dプリントの住宅100戸から成る街、BIGの設計で2022年に着工予定
米住宅建設最大手のLennarと米建設系スタートアップ企業のICONが、米国テキサス州オースティンに住宅街を建設する。住宅100戸を3Dプリンターでつくる。設計を手掛けるのはBIG。2022年に着工する予定だ。
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求む!地域の建築設計事務所、山下PMCが発注者支援のノウハウを伝授
山下PMC(東京・中央)は、同社がCM(コンストラクション・マネジメント)業務を通じて培ってきた発注者支援のノウハウを会員企業に提供する「施設参謀アライアンス」を開始した。想定する会員は、地域の建築設計事務所。2021年11月26日に発表した。
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アパート階段崩落事故、再発防止へ建基法施行規則などを改正
2021年4月に東京都八王子市のアパートで発生した屋外階段の崩落事故。事故を受けて国土交通省は、工事監理や完了検査でのチェック内容を明確化するなど、規制強化に踏み切る。
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ヘアクラックと打ち継ぎ部が目立たない住宅基礎をWASC基礎地盤研究所が開発
戸建て住宅の基礎や地盤の専門会社であるWASC基礎地盤研究所(大阪府茨木市)は、ヘアクラックと打ち継ぎ部を目立たなくする工法「wasc-Mat基礎」を開発した。基礎のひび割れと打ち継ぎ部へのクレーム対策を狙う。
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旧百貨店を1万5000m2も再利用してCO2削減、野村不の超高層マンション
野村不動産は、相模原市内で計画している超高層マンションを核とした「(仮称)相模大野4丁目計画」の建設に当たって、旧伊勢丹相模原店の躯体を一部再利用する。躯体の再利用によって、建設時のCO2排出量を減らせる。2021年11月9日に発表した。
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富士山噴火に丸の内はどう備える、三菱地所が約20棟に火山灰対策
三菱地所は2021年11月11日、同社が東京の大手町・丸の内・有楽町(大丸有)地区に所有するビルで、富士山の噴火を想定した対策を実施すると発表した。火山灰が降った場合にも水道や空調設備を使用できるよう、ハード面の整備を進める。
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世界初、パナソニックがアブラヤシから木質ボード用中間材をつくる技術を開発
パナソニックはアブラヤシの廃材から、木質ボード用の中間材をつくる技術を開発した。廃材を木質ボードに再生して炭素固定する。廃材の腐敗時に発生するメタンガスなどの温暖化ガスの削減にも貢献する。同社によると、アブラヤシの廃材から木質ボード用の中間材をつくり、木質ボードへ加工する技術は世界初だという。20…
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コンクリート製造時のCO2固定化を国内で初実装、販売価格は変えず
會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市)は、練り混ぜ中のコンクリートに二酸化炭素(CO2)を噴射して固定する低炭素技術を国内で初めて実装した。まずは、住宅用のH型PC(プレストレストコンクリート)パイルを販売する。価格は従来品と変えない。
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丹下健三の香川県庁舎が戦後庁舎建築として初の重要文化財へ
2021年11月19日、文化審議会(会長:佐藤信・東京大学名誉教授)は「香川県庁舎旧本館および東館」など10件の建造物を重要文化財に指定するよう末松信介文部科学大臣に答申した。指定されれば、香川県庁舎旧本館・東館は戦後に竣工した庁舎建築として初めての重要文化財になる。今冬には重要文化財に指定される…
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自動墨出し機を商用化、日立系がATMの精密技術を建設ロボに適用
ATM製造・販売大手の日立チャネルソリューションズは自動で墨出し作業をするロボット「SumiROBO(スミロボ)」を開発した。CADデータを基に、設備の取り付けごとに実施していた墨出しをまとめてこなす。2021年11月に本格販売を始めており、年間で100~200台の販売を目指す。
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建築・土木の両学会がカーボンニュートラル・DX・複合災害でタッグ
日本建築学会と土木学会は2021年11月11日、両学会が協力して活動する際の根拠となる覚書(MOU)を締結した。同日に会見を開き、カーボンニュートラルやDX(デジタルトランスフォーメーション)などのテーマに連携して取り組む方針を明らかにした。