
ニュース解説:建築・住宅
目次
-
クリーンルームに“青空”をつくる照明、大成建設と三菱電機照明が開発
大成建設は三菱電機照明と共同で、クリーンルーム用の青空照明「T-Clean Skylight」を開発した。自然光が入る窓をほとんど配置できず、閉鎖的な空間になりがちだったクリーンルームに、照明で“青空”をつくり出すことで開放感を演出。快適な作業空間と清浄環境の確保を両立する。2022年12月16日…
-
「イラレ」で商業施設の確認済み証を偽造、設計者に有罪判決
東京都目黒区の商業施設「Craft Village NISHIKOYAMA」の建設中に、設計者による確認済み証の偽造が発覚した事件。東京地方裁判所は2022年11月、公電磁的記録不正作出・同供用と偽計業務妨害の罪で、設計者に対して懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を下した。
-
風土や生活に根差した住宅を設計し続けて60年、建築家・阿部勤が死去
阿部勤氏が2023年1月10日に肺炎のため死去した。86歳だった。阿部氏は日本建築家協会(JIA)新人賞やJIA25年賞などを受賞。代表作である自邸「中心のある家」をはじめ、数多くの住宅設計を手掛けた。晩年は体調を崩していたが、22年8月には建設現場に赴いて監理を行うなど、生涯現役を貫いた。
-
「退避区画」を利用した避難方法とは、消防庁の指針を読み解く
総務省消防庁は2022年12月16日、「直通階段が一つの建築物向けの避難行動に関するガイドライン」を公表した。21年12月17日に大阪・北新地で発生したビル火災のように、直通階段を使用できない場合の避難方法を示したのがポイントだ。
-
EV普及へ集合住宅で動き活発、日産・積水ハウスは1泊2日の宿泊体験でアピール
EV(電気自動車)の普及には充電インフラの整備が欠かせない。国内では集合住宅に目を付けた取り組みが活発になっている。日産自動車と積水ハウスはEVと集合住宅を無償で貸し出し、1泊2日で体験してもらうイベントを開催する。
-
日本郵便に出光興産も、CLTの木造店舗を増やして脱炭素
日本郵便や出光興産など、全国に店舗を持つ企業が、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、CLT(直交集成板)を活用した木造店舗の建設を進めている。二酸化炭素(CO2)を固定できる木材を積極的に活用し、脱炭素に貢献する姿勢を打ち出すのが狙いだ。各社の戦略を追った。
-
貝殻をコンクリートに混ぜて脱炭素、ホタテが最適なワケ
工学院大学建築学科の田村雅紀教授らの研究グループは、炭酸カルシウムを主成分とするホタテの貝殻を細骨材に用い、二酸化炭素(CO2)を固定するコンクリートを開発した。共同開発者の高橋カーテンウォール工業が手掛けるプレキャストコンクリート製カーテンウオール製品への適用を目指す。
-
神宮外苑の着工前環境アセスが実質終了、イチョウ並木の根系調査を1月11日に開始
神宮外苑の再開発に関する着工前の環境影響評価手続きが実質的に終了した。三井不動産などが2022年12月26日の東京都環境影響評価審議会(会長:柳憲一郎・明治大学名誉教授)の総会で、「(仮称)神宮外苑地区市街地再開発事業」の環境影響評価書の素案について報告。審議会が報告内容を了承した。
-
大和ハウスが圧倒、ハウスメーカーの特許資産ランキング
特許調査会社のパテント・リザルト(東京・文京)が発表したハウスメーカーの2022年度版特許資産ランキングによると、大和ハウス工業が特許の資産規模、件数とも他社を圧倒して1位になった。
-
LIXIL、アルミのリサイクル率100%へ 31年3月期まで
LIXILは2022年12月15日、脱炭素・資源循環型社会の実現に向けて、2031年3月期までにアルミのリサイクル率を100%にする達成目標を発表した。同社が設定した二酸化炭素(CO2)排出量削減の中間目標である、スコープ3(自社事業に関連する他社を含めたサプライチェーン排出量)の30%削減(19…
-
「ゼロカーボンビル」の評価手法整備へ、運用時以外の排出削減にもフォーカス
住宅・建築SDGs推進センターは、ライフサイクル全体を通じた二酸化炭素排出量(LCCO2)を実質ゼロにする建築物「ゼロカーボンビル」の評価手法を整備する。「ゼロカーボンビル(LCCO2ネットゼロ)推進会議」を発足させた。
-
AGCとノザワが太陽光発電ガラスと建物の外壁材を一体化、23年本格販売
AGCと壁材メーカーのノザワは2022年11月17日、建物の壁面で太陽光発電をできるようにする「アスロックレールファスナー太陽光パネル設置工法(仮称)」を共同開発したと発表した。実用化に向けて試験販売を行い、23年内に本格販売を目指す。
-
中小オフィスの“もうかる省エネ改修”とは? 日建設計と政投銀Gが協業
不動産業におけるカーボンニュートラルの実現に向け、金融機関と建築設計事務所の異色の組み合わせが生まれた。日本政策投資銀行(DBJ)とDBJアセットマネジメント、日建設計の3社が、環境性能を高めるオフィスビル改修の分野で協業する。経済合理性のある“環境改修”のモデルケースを示し、環境に配慮した改修へ…
-
無影灯が要らない天井照明型手術室、大林組が25年に本格導入
大林組は2022年11月25日、大阪大学大学院医学系研究科との共同で、手術などで用いる照明器具「無影灯」が必要ない天井照明型手術室「オペルミ」を開発したと発表した。25年1月に本格導入を目指す。
-
PCaルーバー大量損傷の市川市庁舎、誘発目地を形成して是正工事を完了
竣工からわずか8カ月後に、外装ルーバーに複数の損傷が見つかった千葉県市川市の第1庁舎。山下設計と竹中工務店、大城組が実施していた庁舎南側の是正工事が2022年11月20日に完了した。工事では、ルーバーの全ジョイント部に誘発目地などを設けたことが日経クロステックの取材で判明した。
-
建築界の支柱・磯崎新氏が死去、プリツカー賞草創期やザハ・ハディド氏の発掘に携わる
磯崎新氏が2022年12月28日に老衰のため死去した。91歳だった。磯崎氏は「建築界のノーベル賞」とされるプリツカー賞の草創期に10年近く審査委員を務め、自身も19年に同賞を受賞した。世界的な建築家の訃報を、多くの海外メディアも報じている。
-
CLTパネル工法の設計基準緩和、6階までルート2で可能に
国交省は告示を改正し、CLTパネル工法の設計技術基準を緩和した。ルート2の適用範囲の拡大のほか、接合部や壁、床の応力割り増し係数について合理化した。
-
「ポーラ ギンザ」に出現した白い“繭”で美肌に、竹中工務店と異色のコラボ
東京・銀座1丁目の「ポーラ ギンザ」に、謎の白い物体が出現した。複雑な多面体の構造物だが、ふわふわとした生き物のような表面。街を行く人々は足を止め、首をかしげる――。この物体の正体は、竹中工務店とポーラが開発したアート&トリート体験建築「WI-COCOON~ART TREAT SPA~」だ。両社は…
-
「建設ロボ開発は次のフェーズへ」、鹿島が最新のスマート現場を公開
鹿島は2022年12月12日、建設現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)によって生産性向上を目指す「鹿島スマート生産ビジョン」の3つ目のモデル現場を報道陣に公開した。建設ロボットや遠隔管理システムなど、計19項目の新技術を導入している。
-
大阪ビル火災から1年、国交省が「退避区画」の仕様など示す改修指針
国交省は2022年12月16日、「直通階段が一つの建築物等向けの火災安全改修ガイドライン」を公表した。21年12月17日に大阪・北新地で発生したビル火災を踏まえ、直通階段が1つしかない建築物の安全性を高めるのが目的。2方向避難の確保が難しい建物について、改修の考え方や仕様を詳細に示したのがポイント…