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カーソルキーすら無かったHHKB原案

 会場内の展示コーナーには、和田氏が考案したHHKBのレイアウト原案となった「Alephキーボード」も置かれていた。AlephキーボードのレイアウトはほぼHHKBに受け継がれているが、HHKBにあるスペースバー両脇のAltキーと特殊キー、Fnキーとセットで押せるカーソルキーなどで使う機能キーが存在しない。八幡氏は「ワークステーションで使うことを想定していた和田先生の原案にはカーソルキーがそもそも存在していなかった」と説明する。では、「Fnキーとセットで使える機能キー」はどの段階で登場したのだろうか。

和田氏によるHHKBの原案「Alephキーボード」。上から三段目まではHHKBと共通。特にスペースバー両脇のレイアウトで苦労したという
和田氏によるHHKBの原案「Alephキーボード」。上から三段目まではHHKBと共通。特にスペースバー両脇のレイアウトで苦労したという
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 八幡氏は以前雑誌「bit」の1997年8月号にHHKBキーボードの開発経過を執筆している。そこでは主にキーボードレイアウトに関する変化を紹介しており、和田氏原案ではなかったPC用のAltキーやMacintosh用のOption、Commandキーを組み込むやり取りが1995年から1996年にかけた冬にあったことが分かる。カーソルキーの対応はさらにその後の段階で検討されたようで、その理由として八幡氏は「BIOSの設定における項目選択でカーソルキーが必須だったから」と説明してくれた。

会場で自作キーボードを披露

 ライトニングトークでは、自作した分割キーボードや「立ってPCを使うメリット」の訴求、キートップレイアウトを自作で変更したカスタマイズHHKBの紹介、キーマッピングを可能にするハードウエアなどを訴求するセッションが続いた。

会場に参加者が持ち寄った自作キーボードの一つ
会場に参加者が持ち寄った自作キーボードの一つ
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ポインティングスティックを内蔵させた一品
ポインティングスティックを内蔵させた一品
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肩が開いて疲れにくい分割キーボードを自作
肩が開いて疲れにくい分割キーボードを自作
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イルミネーションが鮮やかな分割キーボード
イルミネーションが鮮やかな分割キーボード
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 会場でひときわ存在感を示した自作キーボード。PFUの松本氏に「ぺかそ氏やじゅにゃ氏と連携して、彼らが自作したキーボードを製品化する構想はあるのか」と確認したところ、それについては「ない」と即答したものの「キーボードを自作する人からのアイデアも自分たちのキーボード開発にとって貴重」とし、ユーザーと開発者との距離の近さを強調していた。