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 今から31年前のある日、悪夢は起こった。猛暑の中、昼休みを終えた企業の冷房需要が一気に急増。やがて電圧や周波数の低下を招き、立て続けに変電所や発電所がダウンした。午後1時21分、ついに1都5県にわたる大規模停電に発展。首都圏の経済活動は完全にストップした――。

 これは、1987年7月23日に発生した「首都圏大停電」である。特徴的なのは、電力の需要に供給が追い付かず、需給バランスが崩れて大規模停電につながったことだ。2018年9月6日に発生した、北海道全域の大規模停電も、需給バランスに起因する点で共通している。

 北海道電力によると、直接の原因は震源地に近い苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)の配管の損壊だ。その後、同発電所の停止を引き金に、電力供給量が大幅に低下。需給バランスが崩れたことて、同系統の発電所や変電所が全て停止してしまった。

道内データセンターに打撃

 影響が大きいのは、道内のデータセンターである。北海道電力は6日16時時点で「復旧のメドは立っていない。完全に復旧するまで1週間以上かかる」としている。さらに復旧までの過程で「需給バランスを調整するための計画停電の可能性もあり得る」との見方を示した。

 復旧まで1週間以上、計画停電もあり得るとなれば、データセンターへの打撃は深刻だ。非常用電源が有効な時間はおよそ72時間。燃料となる重油や軽油の確保も困難が予想される。当然、情報システムを運用するIT現場では、電力危機で起こり得る問題を正しく理解し、早急な対策が求められる。

電力危機で起こり得る主な問題
電力危機で起こり得る主な問題
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