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VESAマウントを使う場合は専用モデルを

 iMacには国際標準である「VESA」マウント規格に準拠したモニターアームを使用できる「VESAマウントアダプタ搭載」モデルが用意されている。かつては標準のスタンドを取り外して、VESAマウントアダプターを後から搭載できたのだが、現在のきょう体になってからは標準スタンドの取り外しができなくなった。

 そのためモニターアームを使用する場合は、初めからVESAマウントアダプタ搭載モデルを購入する必要があるので注意しよう。オンラインの「Apple Store」ではiMacの選択画面の下部に「VESAマウントアダプタ搭載iMacはこちら」というリンクがある。VESAマウントアダプタ搭載モデルは一律で4000円アップとなる。

 iMac 5Kは本体とディスプレーが一体であることから、重さが約9kgにもなる。この重さを支えられるモニターアームを選択する必要がある。

 モニターアームで使用すると自分の体格に合わせた柔軟な設置が可能となり、机の上の空間も有効に活用できるため、快適なテレワーク環境を構築したい場合にはお勧めだ。

「VESAマウントアダプタ搭載」モデルのiMac 5K 2017年モデルにモニターアームを取り付けて使っている筆者宅の様子。アーム内にケーブルを通してすっきりさせることはできるのだが、ケーブルを差し替えて使っているうちにケーブルを通すことをあきらめた
「VESAマウントアダプタ搭載」モデルのiMac 5K 2017年モデルにモニターアームを取り付けて使っている筆者宅の様子。アーム内にケーブルを通してすっきりさせることはできるのだが、ケーブルを差し替えて使っているうちにケーブルを通すことをあきらめた
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ベンチマークは2017年モデルの約2倍

 筆者のiMac 5K 2017年モデルはCTOメニューで当時最上位となる「4.2GHz 4コアIntel Core i7」に変更してある。当時の標準モデルは4コアのCore i5だった。

 2019年モデルの時点ですでに6コアCore i5を採用しており、2017年モデルと比べるとコア数で1.5倍。2020年モデルは8コアなので2倍だ。3年の進化を数字で実感するために「Geekbench 5」というベンチマークアプリで測定してみた。

 2020年モデルはシングルコアのスコアが1219、マルチコアスコアが7264だったのに対して、2017年モデルはシングルスコアが973、マルチコアスコアが3733だった。シングルコアで1.25倍、マルチコアでは1.94倍になっていることが分かる。

 実際に約30分の動画ファイルを1080pから720pにH.265でトランスコードしたみたところ、2017年モデルで約20分かかったのに対して、2020年モデルでは約10分。実作業でも約2倍高速化の恩恵を受けられた。

第10世代のIntel Core i7-10700K(3.8GHz 8コア)を搭載したiMac 5K 2020年モデルはシングルコアスコアが1219、マルチコアスコアが7264だった
第10世代のIntel Core i7-10700K(3.8GHz 8コア)を搭載したiMac 5K 2020年モデルはシングルコアスコアが1219、マルチコアスコアが7264だった
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第7世代のIntel Core i7-7700K(4.2GHz 4コア)を搭載したiMac 5K 2017年モデルはシングルスコアが973、マルチコアスコアが3733だった
第7世代のIntel Core i7-7700K(4.2GHz 4コア)を搭載したiMac 5K 2017年モデルはシングルスコアが973、マルチコアスコアが3733だった
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 iMac 5K 2020年の下位モデルは約20万円で購入可能で、Geekbench 5の開発元がWebサイトで公開している情報を比較すると、2019年の上位モデルを上回る。そう考えると2020年の下位モデルがかなりお買い得に思えてくる。パソコンの性能はもう頭打ちなのではと思っていたのに、3年で性能が2倍。価格は据え置きとは驚きだ。

 個人的には内蔵ストレージが標準でSSD化され、価格が据え置かれた点を最も評価したい。MacBook Proなどで内蔵ドライブのSSDにはなじんでいたはずなのに、iMacをSSDで使うとこんなに快適になるのかと驚嘆してしまったからだ。ここまで紹介してきた長所のほとんどは、以前のiMac 5Kから実現していたのだが、ストレージがFusion DriveやHDDだったことで足を引っ張っていたのではないかとさえ思う。

 他社製のデスクトップパソコンの場合、パソコン本体とディスプレーを組み合わせたほうが安価な製品は多い。だが、ユーザーの身体にも優しく快適なパソコン環境を構築できることを考えると、iMac 5K 2020年モデルこそこれからのテレワークに適しているのではないだろうか。

伊藤 朝輝(いとう あき)
ライター/システムエンジニア
SEとして働く傍ら、1995年ごろから雑誌や書籍で執筆活動を始め、現在はライターの仕事がメイン。iPhoneやiPad、Macを使い、アップル製品漬けの毎日を送っている。「アップル製品に使うお金はアップル製品で稼ぐ」がモットー。