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携帯電話通信の接続状況や各種設定はWebブラウザー上で行う。スマホで表示してもパソコン版のページが開く
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 このルーターでインターネットの速度がどれぐらい出るか、気になるところだろう。そこで、都市部(横浜市の新横浜駅前付近)と山岳部(福島県田村市)の2カ所で米Googleのインターネット速度テストを用いて速度を測定した。なお、速度テストは都合上、自動車を停止した状態で実行している。

 スマホの接続情報から、ルーターと各端末の間は「IEEE 802.11n」規格(Wi-Fi 4)でつながっているとみられる。それでも速度は十分にあり、都市部で15M~40Mビット/秒程度、山岳部でも10M~20Mビット/秒は出ていた。この速度が出れば複数人で動画鑑賞しても十分実用になるだろう。ただし、どちらもアップロードは1M~5Mビット/秒とかなり遅い。同環境でスマホの携帯電話で速度を確認したところ、それなりの速度が出ていることから、SIMカードによる制限のようだ。写真や動画といった、大きなサイズのファイルのアップロードなどは厳しそうだ。

ダウンロードでは10M~40Mビット/秒程度出ており、家族数人で同時に動画を鑑賞したりゲームをプレーしたりしても帯域は十分に確保されるだろう
ダウンロードでは10M~40Mビット/秒程度出ており、家族数人で同時に動画を鑑賞したりゲームをプレーしたりしても帯域は十分に確保されるだろう
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 移動中に3台のスマホとタブレットをこの製品に接続し、YouTubeの動画を連続再生できるかも試した。街中の移動であれば、動画はほとんど途切れない。山岳部の移動でも、トンネル内の中間地点などよほどの場所でない限り、ほぼ問題なく動画を再生できていた。

 DCT-WR100Dは自動車内でしか利用できないという制限はあるものの、テザリングやモバイルルーターと違い、バッテリーや通信量を全く気にせず使えるのはよい。維持費が高くないので、たまに車に乗る人でも使いやすい。インターネットも速度も問題なく、日本国内で携帯電話の電波が入る場所であれば、どこでも活用できるのは強みだ。家族が車内のインターネット環境に不満を持っているのであれば、導入を検討してみてはどうだろうか。