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趣味の知見を深めるTwitter

 高校生はTwitterもよく使っている。Twitterは「ツイート」や24時間で消える新機能の「フリート」があるが、フリートはあまり使われていない。Twitterの複数アカウントを持っていると回答した女子高生は6割、男子高生は4割強と、やはり女子の方が多い。また、学年が上がるにつれ、アカウントが増える傾向があるようだ。

 Twitterで複数アカウントを持つ理由も、「趣味によって分けたいから」との回答が1位。Twitterを趣味の情報収集用に使っている人も多いため、この結果になったと考えられる。Instagramで2位だった「つながっている人を分けたいから」は、Twitterでは女子高生が6位、男子高生が4位とそれほど多くなかった。

 女子高生が複数アカウントを持つ理由の2位は、「見るだけの専用アカウントが必要だから」だった。プライバシーを守るために、非公開のアカウントを作る人も多く見られる。一方、男子高生は「知りたい情報を分けたいから」が2位。8位の「他のサービスのログイン用、認証用に使いたいから」も合わせて考えると、ゲームなどのアプリと連携し、情報収集やキャンペーン参加などを行っている可能性がある。

 筆者は以下の記事で、読み手を意識して発信する複数アカウントの使い方を若者から学ぶことを提案した。それから1年半、若者は交流や発信よりも、情報を効率的に得るために複数アカウントを使うようになった。

 若者は何かを知りたいとき、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索サイトではなく、SNSでまず検索する。能動的に検索する場合もあるが、複数アカウントで自然に情報が入ってくる仕組みを作っている。メインのアカウントを使わなければ、プライバシーも守れる。この手法による情報収集は、ビジネスの現場でも生かせそうだ。

鈴木 朋子(すずき ともこ)
ITライター・スマホ安全アドバイザー
ITライター・スマホ安全アドバイザー。ソフトウエア開発会社のSEを経てフリーランスに。SNSやアプリなどスマートフォンを主軸にしたサービスを行っており、書籍や雑誌、Webに多くの記事を執筆。スマホネイティブと呼ばれる10代のIT文化に詳しい。All About(オールアバウト)iPhone・SNSガイドも務める。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など20冊以上。