Thunderbolt 3や同4の端子を持つノートパソコンに外付けグラフィックスボックスを用意すれば、そこにデスクトップパソコン用のグラフィックスボードを接続できる。これにより、3画面以上の出力が可能となり、グラフィックスボードの性能を生かして、VR(仮想現実)や3Dゲームといった用途にも活用できる。HDCPにも対応し、動画の閲覧にも活用しやすい。
ただし、Thunderbolt 3や同4の端子を備えるノートパソコンは限られる。また、外付けグラフィックスボックスは安くても4万円程度する。それにデスクトップ用のグラフィックスボードが加わって、最低でも5万円弱はかかる。性能が高いグラフィックスボードを使うと、さらにコストがかさむ。デスクトップパソコンと同等のことができるので便利だが、費用対効果を考えると導入しにくいかもしれない。
デスクトップパソコンで3つ以上の映像出力端子がある場合、その数だけ画面を出力できることが多い。ただし、米Intel(インテル)製のCPUが内蔵するグラフィックス機能では、1画面はディスプレーポートからの出力となる。
パソコンの映像出力端子が少ない場合、グラフィックスボードを追加すれば増やせる。画面数を増やし、Webサイトを閲覧したり動画を再生したりするだけであれば、グラフィックスチップの性能も不要なので、安価な製品でもよい。グラフィックスボードはデスクトップパソコンの拡張スロットに挿して使うため、パソコンに「PCI Express」の拡張スロットがあるか確認しておく。
PCI Expressの対応製品は、使用する拡張スロットのレーン数(長さ)に違いがある。多くのグラフィックスボードはx16と呼ばれる一番長い物なので、それを挿せる拡張スロットが必要となる。中には、x1という幅が短いグラフィックスボードもあり、その場合は拡張スロットの長さを問わず取り付けられる。なお、省スペース型のデスクトップ機の場合は、事前にグラフィックスボードの寸法を調べておき、パソコン内にその空間があるか確認しておきたい。省スペース機では「ロープロファイル」規格の拡張スロットを搭載している場合がある。その際は、同規格に対応する製品を選ぶ。