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 10代の若者のストーリーズには、勉強の愚痴を短い文章で書いたり、学校の休み時間に友人たちの様子を写真で撮ったりといった、たわいない投稿が並ぶ。「どうせ24時間で消える」という思いからか、友達との共感だけを目的とした気軽な内容の投稿が多い。

 Instagramのストーリーズへの投稿は、友達と盛り上がったり共感したりするのが目的だ。知らない人たちに投稿を見せてバズりたい(話題になりたい)わけではない。「内輪受けすれば十分」という感覚に近い。

24時間で消えるが、動画の保存は可能

 24時間で自動的に消えるInstagramのストーリーズは、TwitterやYouTube(ユーチューブ)に比べて拡散力が弱い。しかし、拡散しにくいからといって、炎上しないわけではない。そこを勘違いすると痛い目に遭う。

 Instagramのストーリーズに投稿された動画は、閲覧者が保存しようと思えば保存できてしまう。iPhoneであれば、iOS11で追加された「画面収録ボタン」を使うと、画面に表示されている内容をスクリーンショットのように動画で保存できる。今回の不適切動画の拡散で使われた手段は分からないが、投稿者のストーリーズを見た誰かが動画を保存したのが事の発端なのだろう。

赤枠がiPhoneの画面収録ボタン
赤枠がiPhoneの画面収録ボタン
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 そして、動画を保存した人が他のSNSに転載した。目的は不明だが、投稿者の行為に反感を覚えて懲らしめてやりたいと思ったのかもしれないし、「いいね!」欲しさに意図的に投稿したのかもしれない。先の展開を考えず、拡散している様子を投稿者に見せてびっくりさせたいという悪ふざけだった可能性もある。

 TwitterやYouTubeのように拡散力が強いSNSや動画サイトに掲載されると、動画は瞬く間に広がっていく。加えて、投稿者と知り合いではない他人にとっては、不適切な動画は単なる「バズる(話題になる)コンテンツ」にすぎない。Twitterの「いいね!」、YouTubeやブログのビュー数を稼げるおいしいコンテンツとして、リツイートや転載が繰り返される。ここに至ると、炎上として大きな騒ぎになる。