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Twitterも音声SNS市場を視野に

 音声SNSの市場性が証明されたことで、競合による参入の足音も聞こえてきた。筆者は2021年2月、Twitterに追加される予定の音声チャット機能「Spaces(スペース)」のベータテストに参加した。米Twitter(ツイッター)は2020年12月、Spacesのベータテストを米国で開始している。

Twitterの音声チャット機能「Spaces(スペース)」の画面
Twitterの音声チャット機能「Spaces(スペース)」の画面
(出所:筆者)
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 ベータテスト版のSpacesの機能はこうだ。あるユーザーが「ホスト」になると、Twitterの画面上部に「スペース(トークルーム)」を運営していることが表示される。スペースに参加する際には、「リスナー」か「発言できる参加者」を選択して入室し、他の参加者と話す。2021年2月22日時点で、Spaces機能はiOS版のみで提供している。Androidについては開発中のようだ。

 Clubhouseとの違いは、絵文字スタンプで感情をSpaces内の人に伝えられること、ツイートを共有してSpaces内の人と見られること、耳が不自由な人向けに字幕を表示する機能が用意されていること――などだ。つまり、Spacesは聴覚だけでなく、視覚も利用する。

 音声がクリアで遅延がなく、話しやすい点はClubhouseと同様だった。しかし、Spacesは絵文字でホストへ反応を送れることにアドバンテージがある。マイナス面は原則、Twitterのフォロワーにスペースの開催を知らせる仕組みとなっているため、それ以外の人に伝わりづらいところだ。限られた人数でのベータテストでは、このように感じた。

 Facebookも音声チャット機能のサポートに向けて準備を始めたとの報道もある。大手SNSにはソーシャルグラフ(ネット上の交流)をそのまま活用できるメリット、そしてプラットフォームとして成熟してきた強さもあり、Clubhouseとどう差異化するのか注目だ。

 Clubhouseは、音声のみのコミュニケーションに一定のニーズがあることを証明した。企業も、音声コミュニケーションの可能性を探っていくとよいだろう。

鈴木 朋子(すずき ともこ)
ITライター・スマホ安全アドバイザー
ITライター・スマホ安全アドバイザー。ソフトウエア開発会社のSEを経てフリーランスに。SNSやアプリなどスマートフォンを主軸にしたサービスを行っており、書籍や雑誌、Webに多くの記事を執筆。スマホネイティブと呼ばれる10代のIT文化に詳しい。All About(オールアバウト)iPhone・SNSガイドも務める。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など20冊以上。