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 キャップタイプの利点は、通常のケーブルと携帯性がほとんど変わらないこと。変換アダプターがいくつ付属するかで対応する規格数が決まる。自分がよく使う規格のコネクターが付いたケーブルを選べばよい。不要な規格は取り外し、より持ち運びやすくすることもできる。

 主流タイプなので、色やデザインの選択肢も豊富だ。例えば、筆者はcheero(チーロ)の「2in1 Retractable USB Cable with Lightning & micro USB POKÉMON version 70cm」を愛用している。micro USBとLightningに対応し、ケーブルが巻き取り式なのでコンパクトにまとめて持ち運べる。リールの部分がポケモンのモンスターボールを模しているのも気に入っている。

筆者の私物である、cheeroの「2in1 Retractable USB Cable with Lightning & micro USB POKÉMON version 70cm」
筆者の私物である、cheeroの「2in1 Retractable USB Cable with Lightning & micro USB POKÉMON version 70cm」
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 難点を挙げるとすれば、変換アダプターを装着した際、機器に接続するコネクター部分は変換アダプターの分だけ長くなる。そのため、コネクター付近に横方向の力が加わると、テコの原理で通常のケーブルよりも大きな力がかかってしまう。機器側のポートやコネクターの破損が起こりやすい可能性がある。かばんに入れたまま充電するような場合は、コネクターに余計な力がかからないようにしておきたい。

 変換アダプターを介するので電気的な接点が増える。コネクターの破損といった物理的なトラブルが発生する可能性がある。さらにキャップタイプは、使わない変換アダプターはぶら下がるので邪魔に感じることがある。ただ、これをデメリットと考える人は、そもそも多機能ケーブルに向かないのかもしれない。

一番分かりやすい「分岐タイプ」

 続いて、分岐タイプ。ケーブルが途中で分岐していて、機器に接続する側のケーブルが複数ある。分かれたケーブルの先に、さまざまな規格のコネクターを備えている。

分岐ケーブルの例。写真はスリーイーホールディングスの「OCTOPUS 2」。USB Type-AからType-C、micro USB、Lightningの3つの規格に充電可能。短い薄型ケーブルの採用で携帯性を確保している。参考価格は1980円(税別)
分岐ケーブルの例。写真はスリーイーホールディングスの「OCTOPUS 2」。USB Type-AからType-C、micro USB、Lightningの3つの規格に充電可能。短い薄型ケーブルの採用で携帯性を確保している。参考価格は1980円(税別)
(出所:スリーイーホールディングス)
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 分岐タイプの特徴は分かりやすさだ。対応するコネクターをポートに挿すだけでよい。変換アダプターを差し替える手間がなく、コネクターが破損するようなトラブルの心配も少ない。キャップタイプのようにコネクターが長くなることもない。

 注意点は商品によって異なるが、サイズと重さが増えてしまいがちなこと。対応する規格の数だけ、分岐するケーブルが増える。接続可能な規格の種類が多いケーブルほど重くてかさばる。ちなみに、7種類もの規格に対応した筆者の私物ケーブルの写真を掲載しておいた。これだけケーブルが多いと、どれだけかさばるか分かると思う。キャップタイプと違って、不要なコネクターを取り外せない。

筆者が7年以上前に買った多機能ケーブル
筆者が7年以上前に買った多機能ケーブル
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 余談だが、多機能ケーブルが古い規格に対応していると結構便利だ。分岐タイプは変換アダプターという形にとらわれないため、キャップタイプよりも多様な規格に対応しているケースが多い。先ほどの筆者のケーブルは7年以上前に買ったものだが、今も時々使っている。外出時には持ち歩かないが、自宅で古い機器を充電するときに活躍する。

 3大キャリアのガラケー用が2本と、米アップル(Apple)のDockコネクター、ニンテンドー3DS、EIAJ-2のDCプラグなどを装備している。これらのポートを搭載した機器を使いたくなったとき、この多機能ケーブルが一本あれば、対応した規格のケーブルを探し回る必要がない。

絶滅寸前のマルチヘッドタイプ

 マルチヘッドタイプはケーブルの先端が多角形になっている。それぞれの辺から規格が異なるコネクターが突き出ている。ホテルの備品として、この手のケーブルを部屋で見かけたことがある人は多いだろう。

マルチヘッドタイプの例。ACアダプター直結のもの
マルチヘッドタイプの例。ACアダプター直結のもの
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 商品によって違いはあるが、このタイプは対応する規格の種類が多い。しかも規格名を一つずつ明記してあるのが一般的だ。

 問題はコネクター部分が巨大なこと。横向きの力が加わったとき、ケーブル側と機器側の両方にダメージを与える恐れがある。多角形のコネクターは収まりも悪い。

 そして何より、マルチヘッドタイプは最近すっかり見かけなくなった。家電量販店に行くと分かるが、多機能ケーブルの売り場はキャップタイプが席巻している。一部に分岐タイプのコーナーがあるくらい。マルチヘッドタイプはまずない。店頭で見かける機会はほぼなくなったが、カー用品や携帯ゲーム機の充電用としてネット通販サイトを探すと、わずかに生き残っている。