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Kindleが使いやすい

 Fireタブレットの最大の利点は「Kindle」が使いやすいことだろう。iPadやAndroidタブレットでもKindleのコンテンツを購入して閲読できるが、アプリのダウンロードやAmazonアカウントの設定などが必要になる。一方、FireタブレットはKindleアプリがプリインストールされている。読みかけの電子書籍はホーム画面に表示され、すぐに続きを読めるのは便利だと感じた。

 「Alexa」に対応しているのも便利だ。常時点灯の「Showモード」に設定すれば、「アレクサ」と話しかけるだけで起動する。先述したワイヤレス充電スタンドを使えば、普段は置き時計にもなり、1台で2役も3役もこなしてくれる。

 また簡単に子ども向けの画面に切り替えられることも利点だ。子どものプロフィルを設定するとキッズモードで利用できる。このモードは、使えるアプリや利用時間など細かい設定が可能だ。アプリストアは子ども向けコンテンツを多く配信しているので、Fireタブレットを知育に使うこともできるだろう。

 筆者が試用して感じたのは、iPadやAndroidタブレットに比べると使えるアプリに制約があるものの、Fireタブレットはとても経済的なタブレット端末ということだ。Webを閲覧したり、動画を見たり、音楽を聴いたり、ビデオ通話をしたりするといった用途ならば、iPadやAndroidタブレットと使い勝手はほぼ変わらない。スマートディスプレーとしても使えるので、家族で共有するタブレットとして、リビングルームに置いておくのもいいだろう。

村元 正剛(むらもと まさかた)
ITライター
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマートフォン関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。