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 米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)の「Fireタブレット」はコスパが高く人気のタブレット端末だ。日常的に使うタブレットとしてFireタブレットの性能や機能は十分なのか。AndroidタブレットやiPadと比較してFireタブレットにできないことはあるのか。筆者はFireタブレットのラインアップの中でスペックが高い「Fire HD 8 Plus」と「Fire HD 10 Plus」を試用する機会を得た。ここではレビューをお届けしたい。

左が8インチ画面の「Fire HD 8 Plus」、右が10.1インチ画面の「Fire HD 10 Plus」
左が8インチ画面の「Fire HD 8 Plus」、右が10.1インチ画面の「Fire HD 10 Plus」
(出所:筆者撮影)
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薄くはないが使い勝手は悪くない

 Fire HD 8 Plusは、8インチのHDディスプレーを搭載する。CPUは2.0GHz(6コア)で、RAMは3Gバイトだ。バッテリーの持続時間は最大13時間。記憶容量によって価格が異なり、32Gバイトが1万5980円(税込み)、64Gバイトが1万7980円(同)である。

 もう1つのFire HD 10 PlusはFireタブレットの最上位モデルだ。10.1インチのフルHDディスプレーを搭載。CPUは2.0GHz(8コア)で、RAMは4Gバイトだ。バッテリーの持続時間は最大12時間。記憶容量は32Gバイトと64Gバイトの2種がある。ただし2023年3月15日時点でアマゾン・ドット・コムには64Gバイトの在庫はないようだ。記憶容量が32Gバイトの場合、価格は2万2980円(同)である。

 試用したFireタブレットはどちらも通常モデルとは異なる「Plus」が付くモデルである。ただし通常モデルとPlus版の違いはRAM容量とワイヤレス充電への対応ぐらいだ。価格を重視するのなら通常モデルを選ぶといいだろう。ちなみにPlus版にはワイヤレス充電スタンド付きモデルも用意されている。本体価格から4000円程度高くなるが、充電の利便性が増していつでも「Alexa(アレクサ)」と声をかけて、さまざまな情報を調べられるスマートディスプレー(ディスプレー付きのスマートスピーカー)のように使える。

ワイヤレス充電スタンドを用いると、スマートディスプレーとして使える
ワイヤレス充電スタンドを用いると、スマートディスプレーとして使える
(出所:筆者撮影)
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 Fire HD 8 Plusは厚さが9.6mmで重さが342g。Fire HD 10 Plusは9.2mmで468gだ。横向きにした状態で上部に2口のスピーカーを搭載する。右側面には電源ボタンや音量ボタン、USB Type-Cポート、3.5mm穴のイヤホンジャックがある。下部にはmicroSDカードスロットがあり、ストレージを拡張できる。フロントカメラは2メガピクセルでリアカメラが5メガピクセルだ。

横向きにした状態で上部に2口のスピーカーを搭載する
横向きにした状態で上部に2口のスピーカーを搭載する
(出所:筆者撮影)
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 筆者の感覚では、どちらの端末も薄いとはいえないが重くは感じない。ベゼル(画面縁)が太めなので、そこに指を当てるようにして持てる。タブレットとして王道のデザインで、誰にでも扱いやすい形状・サイズ感だろう。またスピーカーはスタンドに立てても隠れず、音量は筆者が大きいと感じる程度まで上げられる。両手で持っても動画を迫力のあるステレオ音声で楽しめた。