これから外出するのに財布がなかなか見つからない――。誰しもこうした経験があるはずだ。財布やスマートフォンなど、普段使いの持ち物を探すのは手間である。このような手間を解消するのに有用なのがスマートタグである。
スマートタグの代表格といえば、米Apple(アップル)の「AirTag」である。厚みのある大きいコインのような形状で、鍵などに付けておけば、iPhoneでAirTagから音を出したり、所在を表示したりできる。これで部屋中を探し回る手間を省ける。
スマートタグの形状はAirTagのようなコイン型だけではない。アンカー・ジャパンが2023年2月に出荷を開始した「Eufy Security SmartTrack Card」はカード型のスマートタグだ。公式サイトでの販売価格は3990円(税込み)である。筆者はSmartTrack Cardを試用する機会を得たので、レビューをお届けしたい。
クレジットカードと同様に財布に収まる
SmartTrack Cardのサイズは、縦54mm×横85mmで一般的なクレジットカードとほぼ同じだ。厚さは約2.4mmで、8mmのAirTagに比べThin(シン)といえる。重量は約12.4g。電池は交換不可だが、最大3年間動作するという。おもて面の左側にボタンが付いており、このボタンを押してスマートフォンと連携したり、音を鳴らしたりできる。
SmartTrack Cardには、本体の他に専用クリップが付属する。クリップの裏側には両面テープが付けられている。SmartTrack Cardを両面テープで貼り付けることで、クリップを使いファイルやバインダーなどのさまざまな持ち物に取り付けられる。
SmartTrack Cardの特徴の1つに、iPhone標準アプリケーションの「探す」に対応していることが挙げられる。「探す」アプリでSmartTrack Cardを探すのは簡単だ。「探す」アプリを起動し、「+」をタップして「その他の持ち物を追加」を選択。そしてSmartTrack Cardのボタンを長押しすれば、iPhoneから認識できるようになる。
使ってみた感想は「薄くて軽い」である。クレジットカードと比べればやや厚みがあるものの、財布のカード入れにしっかりと収まる。もともとクレジットカードが複数枚入っている財布にSmartTrack Cardを追加したが、重量の増加は気にならなかった。
「探す」アプリからSmartTrack Cardの音を鳴らすのも簡単だ。アプリを起動し、「持ち物を探す」のタブから該当するSmartTrack Cardを選択する。そこで「サウンドを再生」をオンにするとSmartTrack Cardから音が鳴る。音量はとても大きい。10畳程度の部屋で再生したところ、部屋のどこにいても聞こえるぐらいの音量だった。