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デリバリーやテークアウトの開始に使いやすいアプリ

 飲食店の休業要請が解除されて以降も、テレワークを継続する企業は少なくない。そこで、これからデリバリーやテークアウトを始めようとする飲食店に使いやすいサービスを紹介する。

 1つはビルの空きスペース(平日昼間の駐車場など)と「フードトラック」をマッチングするプラットフォームの「TLUNCH(トランチ)」だ。フードトラックとは、単品料理のランチに特化した移動型店舗である。Mellow(メロウ)が2016年にこのサービスを開始して以来、首都圏を中心に移動型店舗でランチを販売するスペースは190カ所に拡大した。関西地方にも進出する。

「TLUNCH(トランチ)」のサイトで、出店者向けの情報を掲載するページ
「TLUNCH(トランチ)」のサイトで、出店者向けの情報を掲載するページ
(出所:Mellow)
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 オフィス街のランチタイムは周辺の飲食店に客が密集するため、テークアウトで済ますビジネスパーソンも少なくない。移動型店舗のランチ売り上げが、常設店舗の4倍になったケースもあるという。トランチへの出店登録料は無料で、出店料は売り上げの15%だ。営業形態の多角化を考えたい飲食店は、自慢の料理でフードトラックによる出店を検討してみてもいいかもしれない。

 もう1つはテークアウトやデリバリーを注文できるアプリ「menu(メニュー)」である。サービスと同名の企業が手掛ける。当初はテークアウトの機能だけだったが、2020年4月からデリバリーサービスにも対応した。デリバリーサービスは現状、東京23区限定となっている。

 全国の加盟店の数は2020年5月現時点で約1万5000だ。2022年3月までは初期設定費とサービス利用料、カード手数料が無料となるキャンペーンを実施しているため、これからテークアウトやデリバリーを始めたい飲食店にとってはハードルが低い。

 コロナ禍で困窮する飲食店をSNSやアプリで支援する――。多様化する飲食店支援テックの動向を今後もウオッチしたい。

鈴木 朋子(すずき ともこ)
ITライター・スマホ安全アドバイザー
ITライター・スマホ安全アドバイザー。ソフトウエア開発会社のSEを経てフリーランスに。SNSやアプリなどスマートフォンを主軸にしたサービスを行っており、書籍や雑誌、Webに多くの記事を執筆。スマホネイティブと呼ばれる10代のIT文化に詳しい。All About(オールアバウト)iPhone・SNSガイドも務める。著作は『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)、『今すぐ使えるかんたん文庫 LINE & Facebook & Twitter 基本&活用ワザ』(技術評論社)など20冊以上。