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OSはWindows 10 Proを搭載

 OSはWindows 10 Proを搭載している。普通このクラスのPCだと、OSはだいたいWindows 10 Homeだろう。メモリーは8Gバイト、ストレージはM.2タイプのSSDで容量は128Gバイトだ。お世辞にも余裕があるとは言えないが、最小限というわけでもない。

 一般的なノートPCと同じQWERTYキーボードを搭載している。ただスペースに余裕が無いためか、数字キーが2段になっているなどキー配列は特殊だ。キーボードはバックライト機能を備えており、暗めのところでも使いやすくなっている。

 このサイズながら、タッチパッドも備えている。これもスペースの関係からだと思われるが、タッチパッドは本体右側、左ボタンと右ボタン、スクロールホイールは本体左側という変則的な配置になっている。

QWERTYキーボードとタッチパッドを備える
QWERTYキーボードとタッチパッドを備える
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クラウドファンディングの「Indiegogo」で出資

 GPD MicroPCの発表時、筆者はプレスリリースを見て「これはかつて、モバイルユーザーが期待していたような機種ではないか」と感じた。

 小さなディスプレーに小さなキーボード、かつフルのWindowsが動く。まさに機種名の通り、ポケットに入れて持ち歩けるPCだ。ぜひ使ってみたいと思い、出資者を募っていたクラウドファンディングの「Indiegogo」で出資することにした。

 結局GPDは、調達目標額を悠々と達成(約7880万円を調達した)。筆者は無事、初期発送の初期ロットに間に合ったようで、ユーザーとしては最速の6月中旬に入手できた。6月26日現在は一般販売の予約受付中で、5万円程度の価格が付いているようだ。

 実際に使ってみて驚いたのは、GPD MicroPCが意外に実用的だったことである。CPU(Celeron 4100)は、それほど高性能ではない。しかし小さなディスプレーが幸いしてか、きびきびと動作する。Webブラウジングやメール送受信といった用途なら、十分な速度でこなす。逆に大画面と高い処理性能を必要とするアプリは、この機種には向かないと思う。

 6インチの小型ディスプレーは、拡大縮小を併用すれば視認性はそれほど悪くない印象だ。バッテリー駆動時間は、カタログ値で6~8時間。筆者個人はこれで十分だと感じている。