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混雑した電車内でも音切れはほとんどない

 Powerbeats Proを装着するとiPhoneとの接続完了を知らせる「C#」のオクターブで構成された2つの音階が鳴る。「ティントン」というか「ポンペン」というか、オノマトペでは表現しにくい。

 逆に圏外などでBluetoothの接続が切れたときは、不安定な響きの音構成で「タ・タ・ト・ト・ポン」と鳴る。「切れたぞー」という感じが伝わってくる。無機質なビープ音や低サンプリングレートの定型アナウンスではなく、こういった音楽的な演出をするあたりは、音楽プロデューサーであるジミー・アイオヴィン氏とドクター・ドレ氏が興したブランドだけのことはある。

 落下リスクの比較でAirPodsに対し圧倒的優位を誇るPowerbeats Proだが、第1世代AirPodsと比較すると機能面でも注目すべき進化ポイントがある。「Hey Siri」という声でSiriを呼び出せる点だ。本体の「b」ボタンの長押しでもSiriを起動できる。なお、第2世代AirPodsもPowerbeats Proと同様に「Hey Siri」でSiriを呼び出せる。

 本体に音量のコントロールボタンが設置されている点もうれしい。AirPodsの場合、音量を変えるにはiPhoneで調整するしかない。Apple Watchユーザーであればデジタルクラウンを回すことで調整できるが、イヤホン本体に手を伸ばして調整するほうが直感的である。

Powerbeats Proの本体
Powerbeats Proの本体
細長いシーソー型のボリュームボタン、小さな穴のビームフォーミングマイク(下部にも設置)、細長い窓状の光学センサーが設置されている
(撮影:スタジオキャスパー)
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 イヤホンの脱着動作だけで再生/一時停止が可能な点、本体ボタンによるトラック切り替えが可能な点については、AirPodsと同等の使い勝手を確保している。

 何にも増しての進化は、バッテリーの持続時間だ。本体だけで9時間の連続再生を実現している。AirPodsの4時間でも不便を感じたことは少ないので、十分すぎるくらいだ。

 ケースはバッテリー内蔵の充電器も兼ねている。イヤホン本体のバッテリーが切れた際は、充電ケースに入れて5分充電すると、約90分使用できる。ケース併用時の使用時間は「24時間以上」としており、これはAirPodsと同等だ。

Powerbeats Pro(左)とAirPodsの充電ケース
Powerbeats Pro(左)とAirPodsの充電ケース
Powerbeats Proの方がかなり大きい。パンツのポケットに入れるとパンパンに膨らむ。本体だけで9時間の連続再生が可能。充電ケース併用で24時間以上
(撮影:スタジオキャスパー)
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 混んだ電車内や駅ホームの監視カメラ付近などでも使ってみたが、ほとんど音切れしなかった。Powerbeats Proは第2世代AirPodsと同じく、アップル製のH1チップを採用している。iPhoneやiPadと左右のイヤホンそれぞれが直接接続する技術を搭載しており、接続の安定性を確保している。

 他社の完全ワイヤレスイヤホンは「Qualcomm TWS Plus」技術などを搭載した一部機種を除くと、どちらか片方のイヤホンが本体と接続して、そこからもう一方のイヤホンに電波を飛ばす仕組みである。周囲を飛んでいる電波の影響を受けやすく、混んだ電車内や駅ホームの監視カメラ付近で音切れすることがある。