「小さいデジタルデバイス」は、それだけで価値がある。少なくともモバイルPCに夢を見た筆者のようなユーザーは、そう信じている。その意味で、あらゆる情報を手のひらにのる小さなディスプレーだけで閲覧できるスマートフォンは、その夢を実現したデバイスの一つといえる。
とはいえ、情報を見るだけ、確認するだけでは満足できないのもそうした人たちに共通する悩みである。外出先で思いついたアイデアや入手した情報は、キーボードで素早く入力し、文章の形にして出力したい。しかし大きくて重いノートPCを持ち歩くのは、負担が大きい。
今回取り上げる「Cosmo Communicator with HDMI」は、そうした悩みを解決できるかもしれないガジェットの一つだ。5.99型(以降6型と表記)液晶を搭載するAndroid対応デバイスで、大きさの割にキーピッチの広いキーボードを装備する。クラムシェルスタイルを採用することもあり、ぱっと見はノートPCのミニチュアのような風情もあるユニークなデバイスだ。
UMPCとは役割や位置付けが異なる
Cosmo Communicator with HDMIは、英Planet Computers(プラネットコンピューターズ)がクラウドファンディングで資金調達を行った「Cosmo Communicator」に、HDMIで映像を出力できるケーブルをバンドルしたセット商品だ。日本ではリンクスインターナショナルが代理店となり、大手通販サイトで6月27日に発売された。筆者はAmazon.co.jpにて、9万6800円(税込み)で購入した。
OS | Android 9.0 |
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チップセット | Mediatek Helio P70 |
メモリー | 6GB |
ストレージ | 128GB |
表示画面 | 5.99型液晶、1.91型有機EL |
通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
LTE対応周波数帯(バンド) | 1/2/3/4/5/7/8/11/17/18/19/26/28A/28B/41/71 |
主なインターフェース | nanoSIMスロット×2(1個はmicroSDメモリーカードスロットと排他)、USB Type-C×2、指紋認証リーダー、3.5mmヘッドホン端子 |
センサー類 | AGPS、加速度センサー、コンパス、光センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー |
バッテリー容量 | 4220mAh |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 171.4×79.3×17.3mm |
重量 | 326g |
単体モデルは既に発売済みで興味を持っていたのだが、発売された時期にテストに使用していた筆者のノートPCが2台同時に故障してしまった。機材更新のため40万円近い出費が発生し、当時は簡単には手を出せない状況だった。
しかし、リンクスインターナショナルからHDMIケーブルが付属しながらも単体モデルとほとんど変わらない値段のモデルが発売されることを知った。迷ったが、給付金も出たことだしと自分を納得させて、えいやっと購入してしまった。