ちなみに一般的なスマートフォンと同様の縦表示にすることも可能だ。前述のようにOSはAndroid 9であり、機能的にはスマートフォンとまったく同じと言ってよい。ストアから個別にアプリをインストールすれば、電子書籍などを縦表示モードで楽しめた。
とはいえ、そうした用途なら素直にスマートフォンを利用すればよい。標準設定だと、ディスプレーを縦向きにしても自動では縦表示には切り替わらない。この仕様も、スマホとは違うというスタンスの現れといえる。
メインキーを大きく取った構造、バックライト搭載で見やすい
Cosmo Communicator with HDMIのキモといえるキーボードをチェックした。きょう体の幅と奥行きをいっぱいに使って、できるだけキートップを大きく取るように設計されている。形状は、昔のノートPCで一般的だったキー間の隙間がほとんどないタイプ。キーピッチは、実測値で13~14mm。キースイッチは、普通のキーボードと同じくキートップをすっと押し込むタイプだ。
ぷちぷちと押し込むキーではないので、慣れればそれなりのスピードでタイピングできた。本体の幅が狭いため、両手で抱えて親指でタイプする使い方もOK。安定したテーブルに置けないときにお薦めの使い方だ。
小型デバイスとしてはキーが大きいとはいえPCと比べるとキーピッチは狭い。ノートPCと同じような軽快さでタッチタイプするのは無理だろう。しかしキートップをたまに見ながら指の動きを調整していけば、10本指すべてを使ったタイプも可能だ。個人的には、500~1000字程度の原稿であればこれで書けると感じた。
メインとなる文字キーを大きくするために、ほとんどの記号キーはShiftキーやファンクションキーなどを併用して入力するようになっている。一般的な配置に近くなるようにしてあるが、変則的な配置もあった。
こうした記号キーの配置問題は、小型キーボードにはつきものだ。読点や句点、カギかっこなどを入力するときは、キーボードを見ざるを得ないが、そのタイミングで作業を一休みすればよい、との考え方もできる。