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 電源を入れて最初に起動した際や、本体の「キャリブレーション(調整)」ボタンを押したとき、設置場所に合わせて聴こえ方を最適化する。

 360 Reality Audioの音源を聴いてみると、ヘッドホンのときほどではないが、高さ方向にも音の広がりが確かに感じられる。色々な音がすっきりと整理されて聴きやすく感じられるのも同様だ。ソニー独自のアルゴリズムにより、2チャンネルの音源に高さ方向の広がりを持たせて臨場感を高めて再生することもできる。

 新型コロナウイルス禍により自宅で過ごす時間が増え、ワイヤレススピーカーをよく使っている人にとって、オーディオ環境を手軽にアップグレードできる製品だ。

 気になったのは低音が強く感じられることだ。小さい音量では中~高音域がやや弱く聴こえるため、ある程度大きい音量で音楽をかけても問題がない住宅環境の人向きだ。SRS-RA5000と同時に発売されたSRS-RA3000はコンパクトなワイヤレススピーカーだ。部屋の広さや住宅環境に合わせて選ぶとよいだろう。

 360 Reality Audioのメリットは、専用の機器を用意しなくても、対応した音楽配信サービスを利用すれば手軽に楽しめることだ。そこで魅力を感じたら、360 Reality Audio認定機器のヘッドホンやスピーカーを購入することでさらに楽しめるようになる。対応コンテンツの拡充が進めば、立体音響で音楽を楽しむ手段として定着しそうだ。

湯浅 英夫(ゆあさ ひでお)
ライター
元ジャズミュージシャンのライター。PC、スマホ、ネットサービスなどIT関連を中心に執筆しつつ、たまにウッドベースやエレキベースを弾いている。音楽の守備範囲はジャズから古いソウル、ロック、AOR、MPBまで雑食。ジャズと楽器には少しうるさい。