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横画面に対応していないアプリがある

 F(x)tec Pro1を使う時は、Androidアプリが基本的に縦画⾯で使うよう設計されている点にも注意が必要だ。例えばFacebookアプリを横画面で使うと、タイムライン画面で写真サイズが横画面いっぱいに表示されてしまうため、表示が大きすぎて読みにくくなる。ChromeでFacebookを利用すると、画面も横に広がるため何度もスクロールする必要があり、縦画面で使うスマホよりも閲覧の効率が落ちてしまう。

 画面を分割するとアプリ画面が横に広がるのを抑えられるが、画面の分割に対応していないアプリもある。

画面を分割して2つのアプリ画面を表示してみた(ChromeとFacebook)
画面を分割して2つのアプリ画面を表示してみた(ChromeとFacebook)
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 横画面に対応していないアプリもあった。例えばInstagramのアプリとFlickrのアプリは、起動すると縦画面表示になってしまう。これらのサービスはChromeから利用すれば横画面で表示できる。NetflixのアプリとHuluのアプリも縦画面表示になってしまうが、動画再生時には横画面となるので、コンテンツの選択だけ縦画面で行うような運用にするとカバーできるだろう。

縦画面表示ができないアプリの例(Instagram)
縦画面表示ができないアプリの例(Instagram)
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 横画面にした時にうまく動作しないアプリもあった。例えばEvernoteのアプリは、横画面で表示できるもののログインができなかった。そこでChromeから利用しようとしたが、この場合もログインができなかった。試しにFirefoxからPC版サイトにアクセスしてログインを試みたところ、これは成功した。Facebookアプリは前述したように横画面で表示可能だが、タイムラインへの入力画面で縦画面に切り替わってしまう現象が見られた。

 このように、アプリによっては横画面で使えなくなるか使いにくくなる場面が出てくるため、通常は縦画面でキーボードレスなスマホとして活用し、長文のテキスト入力などをしたい場面だけキーボードを出して使うとよいのではないだろうか。

 キーボード搭載スマホは、クラムシェル型とストレート型は現行製品があるが、スライド式キーボードを搭載する製品は久しぶりだろう。選択肢が増えて自分の入力スタイルに合ったものを選びやすくなったと思う。

伊藤 浩一(いとう こういち)
モバイル関連情報を紹介するブログ「伊藤浩一のモバイルライフ応援団」を主宰するブロガー。日本初のWindows Mobileスマートフォン「W-ZERO3」への思い入れが強い。「今すぐ使えるかんたんPLUS+ Surface 完全大事典」(技術評論社)などの著書も持つ。