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タピオカはイベント化、一方ブーム終息の兆しも?

 KPの説明でも登場したように、2019年の最大の流行といえばタピオカドリンクだろう。街で見かける女子の行列の先には、だいたいタピオカドリンクショップがある。独特のビジュアルでインスタ映えする飲食物として、2018年ごろから人気を集めている。

 2019年上半期にはタピオカという単語の「活用形」が登場している。2018年から流行語になっていた「タピる(タピオカドリンクを飲む)」だけでなく、2019年上半期は「タピ旅」「タピ活」といった新語が生まれているのだ。

 タピ旅は「タピオカ店巡りの旅」、タピ活は「タピオカ活動」の略である。タピオカ店巡りの旅は分かっても、タピオカ活動は意味不明かもしれない。これはタピオカドリンクを購入して写真や動画をSNSにアップするまでの一連の活動である。タピオカドリンクを飲むことがイベントになっている傾向がうかがえる。

 楽しいイベントを体験したら、インスタグラムに写真や動画を投稿して思い出を共有するのが若者たちの楽しみ方だ。流行しているからこそ、タピオカを楽しむ様子の写真や動画の投稿が増える。インスタグラムがタピオカブームを一層加速させているという関係性がうかがえる。

 一方で、タピオカブーム終息の兆しかもしれない流行語が出てきた。マイナビが発表した調査で「流行ったモノ」の2位にランクインした「生タピオカ」だ。生タピオカとは、自宅でタピオカをゆでてタピオカを食べる行為のこと。2018年に流行したチーズハットグでは、ブームの後半に自作へと移行した。もしかすると、タピオカも同じような道をたどるかもしれない。

インスタに多数投稿されている「ASMR」動画

 他の流行語もインスタグラムとの関係が深い。マイナビの調査で「流行ったモノ」の4位になった「耳が動く白うさぎの帽子」がそうだ。韓国のアイドルがこれをかぶった動画を投稿したのがブームのきっかけになった。動画のかわいさがヒットし、インスタグラムにこの帽子をかぶって動かしている動画を投稿する女子が続出した。

ひもの先を押すと耳が跳ね上がる帽子が流行
ひもの先を押すと耳が跳ね上がる帽子が流行
(撮影:鈴木朋子)
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 マイナビの調査の「流行ったコト」の10位、AMFの流行語のコトバ部門1位となった「ASMR」は、インスタグラムで人気が高い動画のジャンルだ。ASMRとは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略で、人の聴覚や視覚を刺激されることで得られる感覚のこと。インスタグラムで「#ASMR」と検索すると、2019年8月23日時点で740万件近い投稿がある。

 その内容は、玩具のスライムをこねる、物をさすったりたたいたりする、食べ物をそしゃくする、耳かきする、声をささやくといったもの。音だけでなく、音を生み出す様子を動画で収めている。臨場感の高い「バイノーラル録音」で音声を録音した動画も多い。YouTubeにも多数の投稿があり人気を集めている。若者はこうした動画を寝る前などに見て心を落ち着かせるという。