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[姿勢]理想は立っているときの背骨の形

 人間は立った状態で重量のある頭部を支えるために骨格と筋肉が発達している。立った姿勢の背骨の形が人間にとってニュートラルな状態だ。横から見るとS字型を描いている。座ると背骨はC字型になり、同時に骨盤が後方に倒れて背中の筋肉が引き伸ばされる。これは不自然な姿勢であり、身体は緊張状態になる。腰痛や肩こりなど、身体の不調の原因につながっていく。

 腰痛や肩こりを避けるには、立った状態の背骨の形に近くなるよう姿勢を矯正する工夫をするといい。オフィスチェアは背骨がS字型になるようにサポートする機能を持つ一方、自宅のリビングやダイニングに置く椅子はほとんどがこうした機能を持たない。

 そこで、ダイニングやリビング、カフェなどでテレワークをする場合には、クッションや座布団、折りたたんだひざ掛けなどを座面の奥や背もたれの下のほうに挟み込むといい。骨盤が立った姿勢に近い位置に矯正され、背骨が自然とS字型を描くような姿勢を作れる。椅子のデザインによってはクッションなどを挟み込めないかもしれない。その場合、クッションなどを挟み込みやすい椅子を用意することも必要だ。

ダイニングチェアに折りたたんだひざ掛けを置いた
ダイニングチェアに折りたたんだひざ掛けを置いた
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[目線]前かがみは腰痛や肩こりのもと

 近年は家庭もオフィスもノートパソコンが主流になっている。ノートパソコンの画面はデスクトップパソコン用のモニターに比べると位置が低いうえに小さい。文字を読みやすいように顔を近づけて、前かがみになったり頭を前に突き出す姿勢になったりしがちだ。そんな姿勢は首や肩、背中の筋肉などへの負担が大きい。

 この問題をクリアするには、画面の位置を高くするといい。目線を水平近くに保つと、頭部の重さを正しく背骨で支えられる。背骨がS字型を描く、立ったときと同じような姿勢になりやすい。

 具体的な方法は、外部モニターあるいは「ノートパソコンスタンド」などと呼ばれるノートパソコン用の台を使うことだ。台に置く場合、できるだけ目線が水平に近づくように高さを調整する。台に置いた状態ではノートパソコンのキーボードは打ちづらいので、外付けキーボードを用意する。

外部ディスプレーを使って理想的な目線に設定した例。写真はオフィスでの例だが、基本的な考え方は自宅でも同じ
外部ディスプレーを使って理想的な目線に設定した例。写真はオフィスでの例だが、基本的な考え方は自宅でも同じ
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 目線が水平になって体重が少し後ろ寄りになると、腕の重さが肩の負担になるかもしれない。ひじ掛け付きの椅子を使うと肩の負担を軽減できる。