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 インターネットを利用していると、SNS(交流サイト)やチャット、ニュースサイトのコメント欄などで、顔も名前も知らない相手と言葉を交わします。共通の趣味で盛り上がったり、自分が書き込んだ内容に意見をもらえたりするのはよいのですが、突如相手から心ない言葉を浴びせられて傷つくこともあります。こうした誹謗(ひぼう)中傷を受けたとき、当事者だったらどのように行動すべきでしょうか。誹謗中傷問題に取り組む弁護士やセーファーインターネット協会(SIA)に対処方法を聞きました。

どのように対処したらよいですか

 インターネット上の誹謗中傷などの違法行為に対して、さまざまな対処方法をとることができます。例えば、相手をブロックしたり、当該の書き込みを自身のパソコンで表示しないように設定したりして誹謗中傷を見えなくする方法です。

 もっとも自身の目に触れないようになっても、インターネット上には書き込みは残ったままです。ケースによっては、第三者が元の書き込みを引用して書き込むことで、情報が拡散してしまう場合もあります。こうした事態を防ぐため、サイトの管理者に当該の書き込みを削除するよう要求することもできます。

 さらには、書き込んだ人(加害者)を特定して慰謝料などの損害賠償を求めることもできます。

 ただ、手続きや法律などの知識をある程度持っていないと、行動を起こすのは大変です。そうした被害者の相談を受ける窓口を政府系機関やNPO法人などが用意しています。総務省が提示するフローチャートを利用して、適切な窓口に相談するとよいでしょう。

総務省が公開する「インターネット上の誹謗中傷に関する相談窓口のご案内」
総務省が公開する「インターネット上の誹謗中傷に関する相談窓口のご案内」
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