AirDropを知らない人から受け取らない方法
実はAirDropは最近リリースされた機能ではありません。しかし、動画やSNSの閲覧でデータ通信量が足りない人が増え、AirDropの機能が広く知られるようになったため、ここにきて「AirDrop痴漢」がはやり始めているのでしょう。
「AirDrop痴漢」は、日本だけではなく海外でも問題になっています。2015年にBBCが報じたところによると、ロンドンで女性がいきなり男性の局部の写真を送られた事件があり、「Cyber-flashing(サイバー露出)」と報じました。その後も多くの女性が被害に遭っている報道が後を絶ちません。
また、AirDropの悪用はわいせつ画像だけではありません。私の友人は、電車内で知らない人から動物の画像を何度も送りつけられたそうです。仕返しに送り返そうとすると、相手のiPhoneがAirDropの候補から消え、また送られてきて拒否し、を繰り返したとのこと。暇なときなら笑い話にもなりますが、頻繁に通知が来るのは迷惑ですよね。ほかにも、ネットでよく見られる、テレビ画面の画像やマンガのワンシーンを切り取った「ネタ画像」もよく送りつけられています。
AirDropの通信距離は公式に発表されていないのですが、使われているであろうBluetoothの規格から推測すると、最大10mの距離まで送受信できます。電車の一車両の長さはさまざまですが、約20mと考えると、同じ車両に乗っている可能性が高いことになります。電車でiPhoneを見ている人がほとんどである今、送信元の特定は難しいでしょう。一方、相手は急にキョロキョロし出したあなたに気づいているかもしれません。薄気味悪い話です。
そこで、知らない人からAirDropを送られないように、設定を変更しておきましょう。AirDropは、受信先を「すべての人」「連絡先のみ」「受信しない」から選ぶことができます。普段は「受信しない」にしておき、受け取りたいときだけ「すべての人」、または「連絡先のみ」にすることがお勧めです。変更はコントロールセンターから行うと、手早くできます。