「タッチパッドの境界が分からない」というユーザーからの声に対応すべく境界領域に指が近づくと振動で知らせる「バーチャル・ボーダー」や、静電容量センサーでも「タッチ」と「プレス」(一定以上の力でタッチパネルを押す動作)を識別できる「仮想プレス」機能の実装も紹介した。「仮想プレスがあることにより、静電容量センサーだけでも1本指によるドラック・アンド・ドロップが可能になる」(戸田氏)
今回のTech Talkでは、E-Inkキーボード開発に携わった「レノボ・リサーチ」そのものも紹介された。解説したのはレノボ・リサーチ横浜Principal Researcherの河野誠一氏。レノボ・リサーチは横浜のほかにも北京、上海、深セン、シカゴ、ラーレイに拠点を持つ、人工知能やクラウド、5Gなどの研究に携わる組織だ。レノボ・リサーチ横浜はレノボ・ジャパンの大和研究所に所属し、研究テーマの中の一つ「デバイス・イノベーション」から「コネクテッドデバイス」領域の「次世代スマートデバイス」に関わる研究を担当している。
彼らの研究からThinkPadなどのThinkシリーズに導入された成果としては、E Inkキーボードの他にもフクロウの羽から着想したファンの羽根、起動を高速にする「Rapid Boot」、システム復旧の「Rescue & Recovery」、ストレージを衝撃から守る「Active Protection System」などがある。