スタディストは、マニュアル作成・共有サービス「Teachme Biz」を手掛けている。これまでに国内外で約1800社の導入実績があり、飲食や物流、医療など様々な業界で使われている。
 Teachme Bizの開発は、“異職種”出身のメンバーが率いてきた。そのためか、エンジニア採用で重視するポイントにも特徴がある。スタディストが求めるエンジニア像や採用で重視するポイントについて、同社人事部の平山雷太部長、開発部の磯野秀明部長に聞いた。

(聞き手は長浜 和也=フリーランスライター)

今、スタディストでエンジニアを募集している理由は。

磯野:現在、Teachme Bizの開発には20人ほどのエンジニアが携わっています。クライアントアプリ担当が4人、インフラ周りが2人、Webアプリケーション開発が8人。さらに、業務委託のメンバーが加わっています。このチームを部長である私が統括しているほか、アドバイザーとして2人の技術顧問がいます。

 Teachme Bizでは多数の機能拡張をしたいのですが、現在の開発規模では対応しきれません。そこで、新しいエンジニアを募集中です。毎月1人ずつくらいのペースで採用したいと考えています。

エンジニアの採用選考に当たって、どんなことを重視しますか。

平山:我々が大事にしているのは、「エンジニアリングを通して課題を解決する」ことです。当社は、「情報伝達に関するロスをなくして、より創造的な活動に労力と時間を使えるようにする」ことをミッションにしています。そこに共感してくれる人を求めています。

 エンジニアには、「新しい技術をとにかく使いたい」ということを優先して職場を選ぶ人がいます。ただ当社で、新しい技術をタイムリーに使えるかというと、必ずしもそうではありません。重要なのは、あくまでも課題解決。課題を解決するために技術を使う、ということです。ですから、新しい技術に早く取り組むことを優先したいエンジニアには、合わないかもしれません。

スタディスト 人事部 平山雷太部長
スタディスト 人事部 平山雷太部長
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磯野:中途採用ですから当然、即戦力として活躍してくれる高いスキルのある人の獲得を目指しています。ただしスキルがあれば十分というわけではないのです。当社の考え方に対する共感はないが、「ここなら自分のスキルを生かせそうだから入りたい」という人は採用していません。

平山:もちろん、我々も先進的な技術の必要性と意義は理解していますし、リスペクトもしています。その上で、その技術を課題解決のためにいつどのように使うか、という観点で考えています。技術と、それによって何を解決するのかをつなげて考えることができるエンジニアは大歓迎です。

逆に、歓迎できないエンジニアは。

磯野:それができないエンジニアですね。高い技術を使うことだけが目的のエンジニアは、当社では求めていません。何かうまく進まない案件があったときに、何が課題なのか、その課題を解決するために何をしなければならないのか、自分から動けない人も向いていないと思います。