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 「今年こそ新しい技術を身に付けよう」。新年を迎え、こう考えている人は多い。技術者であれば新しい開発言語や開発手法を習得する。営業担当者であれば新しいプレゼンテーションテクニックを勉強する。経営者であれば新しい経営手法や企業価値向上施策の採用を検討する。職種や立場に関係なく学び直しが重要視されており、「リカレント教育」や「リスキリング」といった言葉をしばしば見かけるようになった。

 学ぶことそれ自体は結構だが、現実を見るとそれどころではないことが多い。年末年始に新システムへ切り替えた現場の技術者であれば、安定稼働に向けてバグの修正や運用の見直しに忙殺されている。3月末に向けて受注実績を積み上げないといけない営業担当者は、年初から客回りに忙しい。2022年度予算を取るための資料作りで年末年始の休みを費やした人もいる。業績見通しと同じかそれ以上の結果を2021年度決算で出したい経営者は今、担当役員の尻をたたくことで頭が一杯かもしれない。

 目先のことに左右されず、自分で考えた通りに学んでいくために「マイことば」や「アイ(合)ことば」を持つことをお勧めしたい。マイことばは自分の日々の活動における規範、支えになる標語であり、アイ(合)ことばは組織やチームの活動の道標や原則になる標語である。例を挙げよう。

技量より器量(力量)が問われる

 技術は必要だがそれだけでは十分ではなく、人としての器量や力量、すなわち骨がある人間かどうかが問われる。マイことばとしてもアイ(合)ことばとしても使える。

上司の成長なくして、社員に夢なし

 「うちの職場で頑張って昇進してもあの程度か」と部下に思わせてはいけない。上司が成長する出発点は「部下から学ぶ勇気」を持つことだ。上司向けのマイことばだが、これを「チームの成長なくして、メンバーに夢なし」と言い換えればチームのアイ(合)ことばになる。

技術者の人生設計なくして、ソフト業の繁栄なし

 技術者のあるべき姿は時代によって変わる。60歳を超えても希望すれば活躍し続けられる事業モデルを作ることが急がれる。経営者や管理者にとってのマイことばである。「ソフト業」と書いてあるがこの言葉は他の産業にも通用する。