
谷島の情識
目次
-
「理系技術者は50歳から100歳までが本番」、ITではどうか
気になる主張の本を読んだ。「50歳まで会社などの組織で働く前半は準備・修行期間、50歳から100歳までの後半こそが本番」というのだ。何の本番かと言うと人生の本番である。「人生全体の価値を高め、具体的に働く愉しみを見いだし、十分なキャリアと愉しみ、さらにキャッシュフローを得る」、この生活が50歳から…
-
東京五輪のトレードオフマトリックスを考えてみたが作れなかった
「トレードオフとは何かを優先し、何かを止めること。総じて日本人はトレードオフの決断が苦手で捨てることができない」。プロジェクトマネジメントのコンサルタントである峯本展夫氏がこう発言する場に先日居合わせ、かなり前にトレードオフについて書いたことを思い出した。
-
プロジェクトベースで動くデジタル庁にPMOがない不思議
SNS(交流サイト)に流れる発言を眺めているとデジタル庁に関するものがしばしば出てくる。記録をとったわけではないが批判的な意見が多い。デジタル庁の組織図がWebサイトに公開された後、厳しめの投稿が目立った。
-
岐阜大の心の健康調査システムが3カ月で利用開始できた深い理由
「私が思い描いたシステムを短期間で、しかも当初予定よりも早く、実現してもらった。要求の反映度合い、開発スピード、共に満足しています」。情報システムの発注者・利用者が開発者へ感謝の言葉を述べる、うれしそうな様子を見聞きしているとこちらまでうれしくなる。
-
「デジタル断ち」の方法は盛大に遊ぶことである
「優先的に入ってくる情報を選ぶ、ということを少しずつ心がけています。言い換えれば、強制的に入ってくる情報を一時的にカットするというのとほとんど同じかもしれません。それは具体的にいえば、どうしてもSNSやテレビとは距離を置くことには自動的になると思います」。音楽家の波多野裕文氏はこう書いていた。なぜ…
-
Googleに入って働く秘訣を阪神ファンのおばちゃんに学ぶ
「ごく普通の大阪のおばちゃんでもグーグルに入って9年間働けました」。こう語る須藤由紀子さんは1994年から25年間、米国シリコンバレーのIT企業5社で働いた。勤務期間、勤務先、入社のきっかけ、職種、退職の理由は以下の通りである。
-
最も強い人材は「新しいことを学んでやり抜ける30代後半」
「一番欲しいのは30代後半から40過ぎくらいで新しいことを学び、やり抜ける人。その年齢なら経験を積んでおり知識もある。学ぶ力があれば相乗効果が出てめちゃくちゃ強くなれる。とはいえ35歳の壁のようなものがやはりある。もっと若い人でないとなかなか難しいところもある」。屋内外の人流データの収集、分析、マ…
-
LINEを無防備に使うのもすぐやめるのも、どちらも無策
LINEのデータ管理方法が怪しかったというので騒動になっている。アプリケーション(アプリ)をすぐに引っ込めた自治体も多数出てきた。実は「LINEを無防備に使う××、すぐやめる××」という題名を本記事に当初付けていた。××には人を批判する単語を入れていた。だがここで言いたいのはLINE本体やLINE…
-
限りある人生で「見えないソフトウエア」にどこまで挑めるか
「見えないものに挑む」という言葉を2004年に書いた記事の中で使った。このことをそれ以降も考え続けている。ソフトウエアはハードウエアほどにはよく見えない。それでもプロフェッショナルであれば見えづらいソフトウエアをなんとかとらえようとして挑み続ける。
-
大天才フォン・ノイマンは「人間のフリをした悪魔」にみえる天使
「その質問は的外れだよ。なぜなら天才と呼べるのはただ一人、ジョン・フォン・ノイマンだけだからだ」。ハンガリー出身でノーベル物理学賞を1963年に受賞したユージン・ウィグナーは「なぜ当時のブダペストにこれほど多くの天才が出現したのか」と問われてこう答えたという。
-
成功のための「原理原則」は自分で作るものである
「プリンシプル」という言葉が気になっている。プリンシプルは原理や原則と訳される。組織活動においてプリンシプルは組織が従う基本事項を指す。Merriam-Websterのオンライン版辞書でprincipleを引いてみると”a comprehensive and fundamental law, do…
-
人は14歳の時に考えたことから一生逃れられない
「ところで永井荷風全集を買ったという話を以前されていたと思います。なぜ荷風なのでしょうか。実は昨年(2020年)末あたりから荷風が気になって少しずつ読んでいるところです」。知り合いの好川一(まこと)氏からこんなメールをもらった。好川氏はインターブリッジグループ(ibg)というビジネスコンサルティン…
-
超絶プロフェッショナルは発言も達者である
「僕の音楽や生き方は日本という国が戦後引きずっている自虐的な思想と真逆のエネルギーを持っている」。「ここにきて世界のカオスが一気に巻き起こり、都合よく作られてきた真実」に「色々とボロが出てきた」。「そんな時こそ真の超絶が最も重要ではないのか」。超絶ギタリストのKellySIMONZ氏の言葉に感銘を…
-
仕事で失敗が多くなったら偶然の出合いに身を委ねてみよう
「ブラボー、セレンディピティー!」。1行だけ書かれた電子メールを2021年1月23日の夜に受け取った。相手はベテランのマネジメントコンサルタントで付き合いは20年以上になる。極めて真面目な人で彼がこんなことを書いてくるとは思わなかった。
-
特定のスキルセットに頼るのが危険なら、何を身につければよいのか
「この仕事のこの技術こそ、自分である」、それがプログラミングであれ、文章を書くことであれ、データ分析をすることであれ、何らかのスキルセットを重視している場合、ロボットは仕事を奪い去る敵となり、不安が生まれます――。『自由への手紙 オードリー・タン』(講談社)の一節だ。以来スキルセットが気になってい…
-
オードリー・タンさんは「デジタル庁のトップ」ではない
「『デジタル省』や『デジタル庁』といった組織が存在して、私がそのトップに就いたわけではありません」。ある仕事のために、台湾の政務委員(デジタル担当)、オードリー・タン氏について知る必要があり、初の自著『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』(プレジデント社)を読んだところ、こう書かれており…
-
50年間使われ続ける、あの有名な「木にブランコ」の絵を最初に描いた親子
「不勉強でパターンランゲージについて無知であったが、ある人から説明を受け、『オレゴン大学の実験』を2014年にようやく読んだ。木にブランコを付けようとしたが、利用者、企画制作者、プロジェクト発起者、専門家といった立場によって異なる出来上がりになってしまう様子を表現したイラストはどこかで何度か見たこ…
-
心配してもセキュリティーに金を出さない経営者、真面目にパッチを当てる現場
米カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院のロバート・コール名誉教授が発表した「セキュリティマネジメントの日米企業比較~組織論の観点から~」で、情報セキュリティーへの取り組みについて日本企業と米国企業を比べると、日本の現場は真面目に取り組んでいるとした。こう褒められると「いや、それほどでは」…
-
英語で発信すれば、日本のプロマネ活動は全世界から評価される
「日本が世界一」「どの国と競っても負けない」などと同じ日本人から言われると、意気は認めつつも「その通り」とは応じにくい。とはいえ「日本は遅れている」「欧米ではこうなのに日本は」などと同じ日本人から言われると面白くない。誇るべき点を自認しつつも謙虚、という中間の道を歩けないものかと思うが難しい。
-
「世界は技術でつながっている」、だからとても疲れる
「世界はテクノロジー(技術)でつながっている」。これは2020年10月12日に発行した書籍『日経テクノロジー展望 新型コロナに立ち向かう100の技術』の第1章の冒頭である。第2章から第8章までの編集を終え、最後に第1章を書いたので、この一文が編集者としての総括になる。
日経クロステック Special
What's New
経営
- コンテナ特有の攻撃リスクと対処法とは?
- 【先進事例紹介】DXを迅速化する必須技術
- コンテナ監視の落とし穴を回避するには?
- 「改革支援メニュー」で課題ごとに対応
- 企業の組織課題解決に健康データを活用!
- 企業成長には「○○な人事戦略」が必要
- ハイブリッドな研修で研修効果を最大に!
- 事例紹介!DXで推進する働き方改革新時代
- 新しい働き方とはー。DX、人と組織の活用
- テレワークでも共同作業 その方法とは?
- 社員の本音を知って離職を防ぐ新技術
- ハイブリッドワークを成功させる秘訣とは?
- 「まずは電話で問い合わせ」が激減
- “正しいPDF”で時間もコストも削減
- 日本IBM、30社33部門に感謝状を贈呈
- Hondaのカーシェアが挑む価格戦略
- 「予算の組み替え」でDXの原資を生む方法