
谷島の情識
目次
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最も強い人材は「新しいことを学んでやり抜ける30代後半」
「一番欲しいのは30代後半から40過ぎくらいで新しいことを学び、やり抜ける人。その年齢なら経験を積んでおり知識もある。学ぶ力があれば相乗効果が出てめちゃくちゃ強くなれる。とはいえ35歳の壁のようなものがやはりある。もっと若い人でないとなかなか難しいところもある」。屋内外の人流データの収集、分析、マ…
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LINEを無防備に使うのもすぐやめるのも、どちらも無策
LINEのデータ管理方法が怪しかったというので騒動になっている。アプリケーション(アプリ)をすぐに引っ込めた自治体も多数出てきた。実は「LINEを無防備に使う××、すぐやめる××」という題名を本記事に当初付けていた。××には人を批判する単語を入れていた。だがここで言いたいのはLINE本体やLINE…
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限りある人生で「見えないソフトウエア」にどこまで挑めるか
「見えないものに挑む」という言葉を2004年に書いた記事の中で使った。このことをそれ以降も考え続けている。ソフトウエアはハードウエアほどにはよく見えない。それでもプロフェッショナルであれば見えづらいソフトウエアをなんとかとらえようとして挑み続ける。
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大天才フォン・ノイマンは「人間のフリをした悪魔」にみえる天使
「その質問は的外れだよ。なぜなら天才と呼べるのはただ一人、ジョン・フォン・ノイマンだけだからだ」。ハンガリー出身でノーベル物理学賞を1963年に受賞したユージン・ウィグナーは「なぜ当時のブダペストにこれほど多くの天才が出現したのか」と問われてこう答えたという。
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成功のための「原理原則」は自分で作るものである
「プリンシプル」という言葉が気になっている。プリンシプルは原理や原則と訳される。組織活動においてプリンシプルは組織が従う基本事項を指す。Merriam-Websterのオンライン版辞書でprincipleを引いてみると”a comprehensive and fundamental law, do…
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人は14歳の時に考えたことから一生逃れられない
「ところで永井荷風全集を買ったという話を以前されていたと思います。なぜ荷風なのでしょうか。実は昨年(2020年)末あたりから荷風が気になって少しずつ読んでいるところです」。知り合いの好川一(まこと)氏からこんなメールをもらった。好川氏はインターブリッジグループ(ibg)というビジネスコンサルティン…
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超絶プロフェッショナルは発言も達者である
「僕の音楽や生き方は日本という国が戦後引きずっている自虐的な思想と真逆のエネルギーを持っている」。「ここにきて世界のカオスが一気に巻き起こり、都合よく作られてきた真実」に「色々とボロが出てきた」。「そんな時こそ真の超絶が最も重要ではないのか」。超絶ギタリストのKellySIMONZ氏の言葉に感銘を…
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仕事で失敗が多くなったら偶然の出合いに身を委ねてみよう
「ブラボー、セレンディピティー!」。1行だけ書かれた電子メールを2021年1月23日の夜に受け取った。相手はベテランのマネジメントコンサルタントで付き合いは20年以上になる。極めて真面目な人で彼がこんなことを書いてくるとは思わなかった。
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特定のスキルセットに頼るのが危険なら、何を身につければよいのか
「この仕事のこの技術こそ、自分である」、それがプログラミングであれ、文章を書くことであれ、データ分析をすることであれ、何らかのスキルセットを重視している場合、ロボットは仕事を奪い去る敵となり、不安が生まれます――。『自由への手紙 オードリー・タン』(講談社)の一節だ。以来スキルセットが気になってい…
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オードリー・タンさんは「デジタル庁のトップ」ではない
「『デジタル省』や『デジタル庁』といった組織が存在して、私がそのトップに就いたわけではありません」。ある仕事のために、台湾の政務委員(デジタル担当)、オードリー・タン氏について知る必要があり、初の自著『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』(プレジデント社)を読んだところ、こう書かれており…
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50年間使われ続ける、あの有名な「木にブランコ」の絵を最初に描いた親子
「不勉強でパターンランゲージについて無知であったが、ある人から説明を受け、『オレゴン大学の実験』を2014年にようやく読んだ。木にブランコを付けようとしたが、利用者、企画制作者、プロジェクト発起者、専門家といった立場によって異なる出来上がりになってしまう様子を表現したイラストはどこかで何度か見たこ…
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心配してもセキュリティーに金を出さない経営者、真面目にパッチを当てる現場
米カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院のロバート・コール名誉教授が発表した「セキュリティマネジメントの日米企業比較~組織論の観点から~」で、情報セキュリティーへの取り組みについて日本企業と米国企業を比べると、日本の現場は真面目に取り組んでいるとした。こう褒められると「いや、それほどでは」…
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英語で発信すれば、日本のプロマネ活動は全世界から評価される
「日本が世界一」「どの国と競っても負けない」などと同じ日本人から言われると、意気は認めつつも「その通り」とは応じにくい。とはいえ「日本は遅れている」「欧米ではこうなのに日本は」などと同じ日本人から言われると面白くない。誇るべき点を自認しつつも謙虚、という中間の道を歩けないものかと思うが難しい。
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「世界は技術でつながっている」、だからとても疲れる
「世界はテクノロジー(技術)でつながっている」。これは2020年10月12日に発行した書籍『日経テクノロジー展望 新型コロナに立ち向かう100の技術』の第1章の冒頭である。第2章から第8章までの編集を終え、最後に第1章を書いたので、この一文が編集者としての総括になる。
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社会人35年目に飲料メーカーで営業を担当したら大赤字をつくってしまった
ひょんなことから飲料メーカーの営業担当として顧客の小売業者と納入条件の交渉をしたが、約束を守れず大きな赤字をつくってしまった。1985年に社会人になって以降、ほぼ一貫して記者ないし編集者だったから、通常のビジネスパーソンと比べると仕事でお金に触る機会が少なく金銭感覚が鈍いのかもしれない。
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最もオンラインに向かない「あの活動」をベテランSEが再設計するとどうなるか
「『最もオンラインに向かない活動』と題が付けられているが、読むとオンラインに切り替えた話であり変ではないか」。ここ数カ月ほど書籍を編集する仕事をしていたが、校正の際に同僚から指摘された。「最もオンラインに向かない活動」として書籍で取り上げたのは、婚活、パーティー、ライブコンサート、飲食、買い物など…
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テレワークで大企業の支払い遅れが多発?慣れの問題かオンラインの限界か
「このところ取引先からの支払い遅れが多発しています」。1カ月ほど前、2020年8月のお盆休みに入る時期に知り合いがこんな電子メールを送ってきた。彼はメーカーの管理職で機器やその関連サービスを取引先に売り込む立場だが、売掛金の回収も仕事である。
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切符を買ったのにコロナ禍で入場できなかった私はライブ配信に満足したか
音楽ライブのインターネット配信を題材にいわゆるオンラインの可能性を考えてみた。なぜ音楽ライブかというと、楽しみにしていた公演が続々と延期や中止になり、代わりに実施されたライブ配信を2020年6月から8月にかけて計6公演視聴し、色々と思うことがあったからだ。
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テレワーク常態の日立や富士通はSEをどう育てるのか
テレワークが常態になったとき、システムエンジニア(SE)をどうやって育成するのか。2020年7月23日からの4連休にそんなことを考えた。きっかけは新聞の切り抜きを整理していて日立製作所の東原敏昭社長の談話記事が出てきたことだ。
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オフィス半減・基本テレワークで「一番風呂DX企業」に変身する富士通
富士通はどうなるのか。ほぼ1年前の2019年6月、社長に就任した時田隆仁氏は「IT企業からDX企業へ」という経営方針を掲げ、外資系IT企業日本法人幹部のスカウト、営業部門とSE部門の統合、DXコンサルティング子会社の新設、中堅中小顧客向け子会社「富士通JAPAN(仮称)」の構想発表、など矢継ぎ早に…