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 前回は、工場IoT構築における留意点を紹介した。今回は工場IoT構築と現場力の関係、現場力向上のために5S活動が有効である理由とその要諦について述べる。工場IoT構築の成否を左右するのは、現場力と現場管理力だからだ。

現場力なくして工場IoTなし

 工場IoT化するに当たって、そもそも「どこから手をつけるべきかわからない」という声を聞くことがある。これは、改善課題の明確化やKPIの蓄積・活用の仕組みが不十分であることの裏返しである。

 さらにその要因を掘り下げれば、従業員の改善マインドが弱いこと、改善風土の醸成が弱いことに端を発している。例えば、内力を検知するボルトを使った設備の予防保全を検討した場合、改善マインドや改善風土に乏しいと、「どの設備を選定するべきか」「どのボルトの荷重を管理すればよいか」を適切に判断できず、活動が停滞してしまう。

 つまり、改善風土・改善マインド・情報活用力からなる「現場力」が不足していては、改善策の提案、さらには改善課題の抽出さえままならない。そもそも工場のIoT化は現場改善のための一手段である。改善策や改善課題が見えていなければ、いくらIoT化しても効力を発揮しない。IoTを生かすも殺すも、現場力次第なのだ。

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