第4回で、「QFD-Advanced」と品質工学のパラメーター設計との連携事例、およびFTA(Fault Tree Analysis)との連携事例を説明しました。パラメーター設計は設計最適化、FTAは品質に関わる問題点分析のための汎用技術であり、「QFD-Advanced」による“技術の使える化”はこれらの汎用技術と組み合わせて利用できる利点があります。今回は少し観点を変えて、QFDの中で重要であるにもかかわらず活用されていない「相乗背反分析」について、「QFD-Advanced」ではどのように対応するのかを、事例を用いて説明します。
相乗背反分析は、QFDの“三角帽子”
「相乗背反分析」は、QFDの世界の表現では、“三角帽子”と言われている部分です。図1の中に、代表的な三角帽子を示しています。機能に関わる三角帽子として「機能間影響」、部品と組立工程に関わる三角帽子として「部品&組立工程間影響」、部品製造のための原材料と製造工程に関わる三角帽子として「原材料&製造工程間影響」があります。