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中高年の技術者ほど驚く

 コンクリートのひび割れへの影響は、単位水量より粗骨材の種類や産地の方が大きい――。この新たな知見を建築の専門家に伝えたいと考え、閑田氏に執筆を依頼して、2013年1月から日経アーキテクチュア誌上で「ひび割れトラブル完全克服法」の連載を開始した。さらに、閑田氏に講師を依頼したひび割れ対策の専門セミナーも開催。こうしたセミナーで受講者に接して気付いたことがある。ひび割れの新しい知見を聞いて驚くのは、若い技術者より中高年の技術者の方が多いことだ。記者と同じように、学生時代に教え込まれた「単位水量信仰」が、今の時代には当てはまらないことを知って衝撃を受けるのだろうか。

 ただ、残念ながらこの新しい知見はなかなか浸透しない。建設会社や住宅会社の技術者と話をしていても、いまだに単位水量信仰に染まっている技術者が多いことを痛感する。無理はない。常識を覆す新しい知見が浸透するにはどうしても時間がかかる。それでも粗骨材主犯説が広く認識されれば、ひび割れ対策は劇的に進むはずだ。そう期待して、ひび割れ対策セミナーを継続的に開催している。