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 米CNBCやロイター通信などの2月28日~29日付報道によると、米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は新型コロナウイルスの感染拡大について、中国では状況が収拾しつつあるとの見方を示した。新たな感染者の数が日ごとに減少していることを踏まえ、ここ最近の中国の状況を楽観視していると述べたという。

 また中国のiPhone製造工場はすでに操業を再開しており、通常の生産体制への回復に向けた第3段階にあるとしている。中国の直営店は8割が営業を再開しているとも述べたという。

 その一方で今後同氏が注視していくのは、感染が急速に拡大している韓国とイタリアの状況だという。「我々にとって中国のサプライチェーン(供給網)は他国のそれよりも重要だ。しかし、韓国とイタリアにも重要なサプライヤーや取引先がある。状況を見守る必要がある」と述べたという。

 アップルは、韓国のサムスン電子とLGディスプレーや、イタリアに工場を持つ欧州の半導体大手、STマイクロエレクトロニクスから主要部品を仕入れているとロイターは伝えている。

関連リンク:CNBC
関連リンク:ロイター通信

アップル、19年10~12月の業績が回復

 米CNBCなどは2020年1月、クックCEOの2019年度(2018年10月~2019年9月末)の報酬が前年度を下回ったと、アップルの米証券取引委員会への提出資料を基に報じた。その要因は売上高の半分以上を占めるiPhoneの販売が低調だったためだと言われている。

 ところが、同社が2020年1月下旬に発表した2020年度第1四半期(2019年10~12月期)の決算は、売上高が前年同期比9%増の918億1900万ドル(9兆9000億円)、純利益が同11%増の222億3600万ドル(2兆4000億円)で、いずれも四半期の過去最高を更新。iPhoneが5四半期ぶりに増収となったほか、腕時計型端末「Apple Watch」の販売も好調だった。

 中国工業情報省(工情省)傘下のシンクタンク「中国情報通信研究院(CAICT)」も、2019年12月の同国におけるiPhoneの推計出荷台数が前年同月比約18%増の320万台となり、iPhoneの中国販売が回復した報告していた。また米調査会社のIDCは、アップルの2019年10~12月期における世界スマートフォン出荷台数は7380万台となり、サムスンを抜いて首位に浮上したと報告した。

関連リンク:CNBC
関連リンク:Appleの発表資料
関連リンク:IDCのリポート