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品質管理に関心のなくなった日本企業

 前述の日本経済新聞の記事では、企業全体に品質管理に対する認識がないのでは、とも指摘しています。つまり、日本のものづくりから品質という認識が実質的になくなっているという怖さを感じます。これは、捉え方によっては実際に品質が崩壊したという話よりも、背筋が寒くなるような恐ろしいことだと思います。

 日産自動車だって、デミング賞を1960年に取った企業です。もともと品質についての認識がなかったのではなく、もともとあった認識が薄れてしまっているようです。今の品質クライシスを立て直すためには、すなわち品質管理の仕組みを土台から作り直すには、ものづくりにおける経営者や幹部、管理職の役割を明確にするところから始めなければなりません。

 技術部門の方々も同じです。技術だけ追い求めがちな立場にある人たちがこの記事を読んでどう感じるか。「もうあなたたち、品質管理って頭にないでしょ」というところまで客観的に指摘されてしまうような出来事だったのです。

 では、一連の品質クライシスの再発防止に対して、CTOはどのような取り組みができるのでしょうか。筆者はCTOと品質保証部門の温度差を埋めることのできる職制が必要だと考えています。これがものづくりイノベーター、MZIの重要な役割の1つです。CTOが品質保証も指導すべき、といってもどれだけの効果があるか疑問ですから、その解決策としてMZIという役割(役職ではない)を筆者は提唱しているわけです。