
重大事故・トラブルの教訓
目次
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問われる技術者の矜持、ベネッセ情報漏洩とタカタ・エアバッグ破裂を検証
専門記者座談会(3)
世間を大きく騒がせた大事故やトラブルを受け、企業の取り組みや制度・ルールはいかに変わったのか。今回(第3回)も、前回までに引き続き「性善説か性悪説か」がテーマである。IT技術者が引き起こしたベネッセコーポレーションの情報漏洩などをもとに、時代の変遷とともに品質に対する姿勢や技術者の誇りがどう変化し…
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ベネッセの情報漏洩事件
事故・トラブル キーワード解説
ベネッセコーポレーションは2014年7月9日、同社の通信教育サービスに関する顧客情報のデータが外部に漏洩した事実を確認したと発表した。漏洩した情報は、保護者と子供の名前、住所、子供の生年月日、性別など。調査の結果、約4858万人分の個人情報(データ件数は約3504万件)が流出していた。
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杭工事のデータ偽装問題
事故・トラブル キーワード解説
横浜市内に建設された分譲マンション「パークシティ LaLa横浜」の杭工事で施工を2次下請けとして担当した旭化成建材によるデータ改ざんが、2015年10月に明らかになった。杭工事の現場代理人が支持層の位置の測定に失敗し、ほかの位置のデータを流用していた
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タカタのエアバッグ破裂事故
キーワード解説
2000~2008年の間にタカタが製造したエアバッグの中に、インフレーターが異常破裂を起こすものがあることが判明。米国やマレーシアでは破裂による死亡事故も発生した。タカタは不具合を認識しながらも生産を継続していたが、2014年にその内容が報じられて発覚。最終的に世界で4000万台以上が対象になる大…
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免震偽装事件
事故・トラブル キーワード解説
東洋ゴム工業グループが高減衰積層ゴムを用いた免震部材の製品出荷時の検査データを改ざんした事件は、2015年3月に同社が国土交通省に偽装の事実を正式に報告し、発覚した。大臣認定に適合していない免震部材の出荷先は55物件に及んだ。
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リコール逃れと大臣認定の不正取得、三菱ハブ破断・免震偽装が示した代償の大きさ
専門記者座談会(2)
三菱自動車のハブ破断問題や建物を地震時に守る免震部材における偽装問題――。いずれも社会を揺るがす大きな問題へと発展し、偽装を犯した企業は大きな代償を払うことになった。偽装問題を防ぐために何ができるのかを専門記者が徹底議論した。
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三菱自動車の大型車タイヤ脱落事故
キーワード解説
1992年から2004年にかけて、三菱自動車(同社大型車部門は2003年1月に三菱ふそうトラック・バスとして分社化)の大型車でフロントハブが破断して前輪が脱落するという事故が相次いだ。最終的には同社の隠蔽体質が明らかとなり世間の強い関心を集めた。
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品質データ偽装と姉歯事件の教訓、専門記者が分析
専門記者座談会(1)
ものづくり、建設、ITの各業界において世間を大きく騒がせた大事故やトラブルを受け、企業の取り組みや制度・ルールはいかに変わったのか。過去の事故・トラブルは今、どのような形で生かされているのか。世間を騒がせた重大な事故・トラブルの教訓とは――。専門記者が徹底的に掘り下げるとともに未来を展望する。
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構造計算書偽造事件
事故・トラブル キーワード解説
2005年11月に発覚し、社会を大きく揺るがした“姉歯事件”。一級建築士が偽造した構造計算書を確認検査機関などが見過ごし、耐震強度が大きく不足するマンションをはじめとした建物が数多く建設された前代未聞の事件だ。国家資格である一級建築士を持つ技術者はでたらめな仕事はしないという性善説を大きく裏切った…
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JR西日本の新幹線台車亀裂事故
事故・トラブル キーワード解説
2017年12月11日、博多駅を出発した西日本旅客鉄道(JR西日本)の新幹線「のぞみ34号」(N700系、博多駅13:33発、東京駅18:33着予定)において、走行中に異音・異臭が認められた。名古屋駅で確認したところ、同号13号車の台車において、ギアボックス(歯車装置)への油付着などの異常が確認さ…