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 コロナ禍がきっかけとなり、企業におけるテレワーク促進や、ITシステム導入によるワークフローの電子化など業務のデジタル化が進んできた。それ自体は喜ばしいことである。場所にとらわれない、移動を強いない働き方へのシフトは社会的にも健全であろう。できる職種/できない職種があることは百も承知だが、できる職種からテレワークなどITを使った仕事のやり方にシフトしてほしい。それは社会の、そして次の世代のためでもある。

 一方で、現場の社員をサポートするIT担当者からは悲痛な声も聞こえてくる。

(A)「Zoomの使い方が分からない上司から何度も質問が来る……」
(B)「かたくなにITツールを使おうとしない人がいて困る」
(C)「チャットやメールのやり取りを一切読まない人がいる」
(D)「テレワークをできない部署から『不公平だ』と反発にあう」

 上記はいずれも筆者が2020年6月以降に、複数の企業のIT担当者やメディアから受けた相談内容である。どれも「あるある」であり、かつ悩ましい。IT担当者が社内のユーザーサポートに追われていては、本来業務や付加価値の高い業務にいつまでたっても手をつけられない。

 今回は趣向を変えて、IT担当者を悩ませるこれらの問題に1つひとつ答えていく。

現場のIT担当者の悲痛な叫び
現場のIT担当者の悲痛な叫び
(出所:あまねキャリア工房)
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